自然現象や大規模な事故、予期せぬ出来事による被害は、誰にとっても避けたいものですが、いつ、どこで、誰に起こるかわかりません。特に海外にいるときや、外国語のニュースに触れる際には、関連する語彙を知っておくことが非常に重要です。そこで今回は、韓国で使われる災害や事故に関する重要な韓国語表現を、具体的な例文とともに詳しく学んでいきましょう。
【例文付き】韓国の災害・事故ニュースがわかる!地震・津波から火災・テロまで必須韓国語表現集
自然災害に関する韓国語表現
まずは、地震や津波、台風など、自然現象によって引き起こされる災害に関する韓国語を見ていきましょう。
地震 (지진)
日本では大きな地震が頻繁に起きますが、韓国では比較的地震の発生頻度は低いとされてきました。しかし、近年は韓国国内や周辺地域での地震発生も報告されており、関心が高まっています。「地震」は韓国語で「지진」と言います。日本語の発音と非常に似ているので覚えやすいですね。
어제 오후 6시 5분쯤, 일본 남동부 해안에서 규모 6.5의 지진이 발생 했습니다.
昨日午後6時5分頃、日本の南東部の海岸でマグニチュード6.5の地震が発生しました。
地震に関連する語彙も覚えておくと、ニュースの理解度が深まります。
- 진원지 (震源地): 地震が発生した地下の場所
- 진앙 (震央): 震源地の真上の地表の地点
- 규모 (規模): 地震のエネルギーの大きさ、マグニチュード
- 진도 (震度): 特定の場所での揺れの強さ
- 여진 (余震): 大きな地震の後に続く小さな地震
- 지진 속보 (地震速報): 地震発生を伝える速報
기상청은 조금 전 발생한 지진의 진앙은 포항 북쪽 10km 지점이며, 규모는 5.4로 추정된다고 밝혔습니다.
気象庁は先ほど発生した地震の震央は浦項(ポハン)の北10km地点であり、規模は5.4と推定されると発表しました。
강한 지진 후에 여진이 계속되고 있으니 안전에 유의하시기 바랍니다.
強い地震の後、余震が続いていますので、安全にご注意ください。
津波 (쓰나미 / 지진해일)
地震や海底火山活動などに伴って海岸に押し寄せる巨大な波「津波」。この言葉は日本語がそのまま世界で使われるようになった珍しい例の一つで、韓国語でも日本語の発音通り「쓰나미」と言います。また、漢字語で「地震海溢」と書く「지진해일」も使われます。「溢」は「あふれる、こぼれる」という意味の漢字です。
이번 지진으로 인한 지진해일 우려는 없습니다.
今回の地震による津波の心配はありません。
동해안 지역에 쓰나미 경보가 발령되었습니다. 즉시 고지대로 대피하십시오.
東海岸地域に津波警報が発令されました。直ちに高台へ避難してください。
台風 (태풍)
夏から秋にかけて、日本と同様に韓国にも影響を与えることがある「台風」。韓国語では「태풍」と言います。これも日本語と発音が似ていますね。台風が接近・上陸すると、強風や大雨による被害が発生することがあります。
제10호 태풍 ‘하이선’이 한반도를 향해 북상하고 있습니다.
台風10号「ハイシェン」が韓半島に向かって北上しています。
태풍의 영향으로 전국에 강풍과 폭우가 예상됩니다.
台風の影響で全国的に強風と豪雨が予想されます。
台風関連の用語も確認しておきましょう。
- 강풍 (強風): 強い風
- 폭풍우 (暴風雨): 激しい風と雨
- 호우 (豪雨): 激しい大雨
- 태풍 경보 (台風警報): 台風による重大な災害が起こるおそれがある場合に発表される警報
- 태풍 주의보 (台風注意報): 台風により災害が起こるおそれがある場合に発表される注意報
- 상륙하다 (上陸する): 台風などが陸地に上がること
洪水 (홍수)
大雨や長雨、雪解け水などによって河川の水位が異常に上昇し、水が堤防を越えて氾濫する現象を「洪水」と言います。韓国語では「홍수」です。梅雨時期(韓国では「장마」と言います)や台風シーズンには、洪水による被害のニュースが報じられることがあります。
계속된 폭우로 한강 수위가 급격히 상승하여 홍수 경보가 내려졌습니다.
続いた豪雨で漢江(ハンガン)の水位が急激に上昇し、洪水警報が出されました。
홍수로 인해 많은 지역에서 침수 피해가 발생했습니다.
洪水により多くの地域で浸水被害が発生しました。
洪水に関連する言葉です。
- 침수 (浸水): 水に浸かること
- 범람 (氾濫): 川の水などがあふれ出ること
- 제방 (堤防): 水を防ぐために土やコンクリートで築いたもの
- 수위 (水位): 水面の高さ
- 피해 (被害): 損害を受けること
- 대피 명령 (避難命令): 危険な場所から安全な場所へ移るよう命じること
山崩れ (산사태) / 雪崩 (눈사태)
豪雨や地震などによって山の斜面の岩石や土砂が突然崩れ落ちることを「山崩れ」と言います。韓国語では「산사태」です。「산」は「山」、「사태」は漢字で「沙汰」と書き、「砂」や「土砂」が崩れる様子を表します。
한 마을에서 대규모 산사태가 발생해 10명이 실종 됐습니다.
ある村で大規模な山崩れが発生し、10人が行方不明になりました。(※元記事の「失踪」を行方不明に修正)
また、山に降り積もった雪が大量に崩れ落ちる現象は「雪崩」と言いますが、これも「사태」を使い、「눈사태」と言います。「눈」は「雪」という意味ですね。
등산 중 눈사태를 만나 조난당했습니다.
登山中に雪崩に遭い遭難しました。
これらの災害に関連して、「실종되다」(行方不明になる、失踪する)や「고립되다」(孤立する)、「매몰되다」(埋没する)といった動詞もよく使われます。

事故に関する韓国語表現
次に、建物崩壊や乗り物の事故、火災など、人々の生活の中で起こりうる様々な事故に関する韓国語表現を見ていきましょう。
建物の崩壊 (건물 붕괴)
老朽化や手抜き工事、あるいは地震などの外的要因によって建物が崩れ落ちる事故。「崩れる」は「무너지다」、「崩壊する」は漢字語で「붕괴되다」と言います。韓国では過去にデパートや橋の崩壊事故があり、社会的に大きな衝撃を与えました。
아파트가 붕괴돼 100명의 인명피해가 발생 했습니다.
アパートが崩壊し、100人の人命被害が発生しました。
노후된 건물이 갑자기 무너져 내려 주민들이 긴급 대피했습니다.
老朽化した建物が突然崩れ落ち、住民たちが緊急避難しました。
「인명피해」は「人命被害」、「재산피해」は「財産被害」を意味します。
航空機の墜落 (항공기 추락)
飛行機などが飛行中に制御を失い、落下する事故は「墜落」と言います。韓国語では「추락하다」です。「航空機」は「항공기」または「비행기」と言います。
오늘 오전 한 주택가에 소형 비행기가 추락해 탑승객 3명이 사망 했습니다.
今日の午前、ある住宅街に小型飛行機が墜落し、搭乗客3人が死亡しました。
악천후 속에서 여객기가 산 중턱에 추락했습니다.
悪天候の中、旅客機が山の中腹に墜落しました。
事故に関連して、「탑승객」(搭乗客)、「사망하다」(死亡する)、「생존자」(生存者)、「사고 원인」(事故原因)などの語彙もニュースでよく使われます。
船舶の沈没 (선박 침몰)
船が衝突や浸水などによって水中に沈んでしまう事故は「沈没」と言い、韓国語では「침몰하다」を使います。「船」は一般的に「배」と言いますが、ニュースなどでは「船舶」を意味する「선박」もよく使われます。
타이타닉호는 빙산과 충돌한 후 침몰 했습니다.
タイタニック号は氷山と衝突した後、沈没しました。
어선 한 척이 높은 파도에 휩쓸려 침몰했습니다.
漁船一隻が高い波に巻き込まれ沈没しました。
「빙산」は「氷山」、「충돌하다」は「衝突する」、「어선」は「漁船」、「파도」は「波」、「휩쓸리다」は「巻き込まれる、휩쓸다(巻き込む)の受動態」という意味です。
爆発 (폭발)
ガス漏れや化学物質の反応、あるいは爆弾などによって急激な圧力上昇と破壊が起こる現象は「爆発」です。韓国語では「폭발하다」と言います。
어제 저녁 한 캠핑장에서 부탄가스가 폭발해 20대남녀2명이 부상을 입었습니다.
昨夜あるキャンプ場でブタンガスが爆発し、20代の男女2人が負傷しました。(※元記事の「ケガをしました」を「負傷しました」に修正)
공장 내부에서 원인 미상의 폭발 사고가 발생했습니다.
工場内部で原因不明の爆発事故が発生しました。
「부탄가스」は「ブタンガス」、「부상을 입다」は「負傷する、怪我をする」、「공장」は「工場」、「원인 미상」は「原因不明」を意味します。
火災 (화재)
建物や森林などが意図せず燃えてしまう災害、「火災」は韓国語で「화재」と言います。「火事」という意味の「불」も日常会話ではよく使われます(例:불이야! – 火事だ!)。
오늘 새벽 시장에서 큰 화재가 발생하여 점포 수십 개가 불에 탔습니다.
今日の未明、市場で大きな火災が発生し、店舗数十軒が焼けました。
아파트 10층에서 시작된 불이 순식간에 위층으로 번졌습니다.
アパートの10階から出た火が瞬く間に上の階へ燃え広がりました。
火災に関連する語彙も見てみましょう。
- 소방차 (消防車)
- 소방관 (消防官)
- 진화하다 (鎮火する): 火を消し止めること
- 소실되다 (焼失する): 焼けてなくなること
- 연기 (煙)
- 화재 원인 (火災原因)
交通事故 (교통사고)
自動車やバイク、自転車などが関わる事故、「交通事故」は韓国語で「교통사고」と言います。日常生活で最も遭遇する可能性のある事故の一つかもしれません。
빗길에 미끄러진 트럭이 승용차와 충돌하는 교통사고가 있었습니다.
雨道でスリップしたトラックが乗用車と衝突する交通事故がありました。
교통사고로 인해 주변 도로가 극심한 정체를 빚고 있습니다.
交通事故により周辺道路が激しい渋滞を起こしています。
交通事故に関連する表現です。
- 충돌하다 (衝突する)
- 추돌하다 (追突する)
- 부상자 (負傷者)
- 사망자 (死亡者)
- 음주운전 (飲酒運転)
- 뺑소니 (ひき逃げ)
- 정체 (渋滞)

人為的な災害に関する韓国語表現
テロや戦争など、人間の意図的な行為によって引き起こされる大規模な被害も存在します。これらの表現も確認しておきましょう。
テロ (테러)
政治的、宗教的、あるいは思想的な目的を達成するために、暴力や破壊行為によって社会に恐怖心を引き起こそうとする行為、「テロ」。これは英語の “terror” から来ており、韓国語でもそのまま「테러」と言います。
미국에서 동시다발테러가 발생 했어요.
アメリカで同時多発テロが発生しました。
정부는 테러 위협에 대비해 공항의 보안 검색을 강화했습니다.
政府はテロの脅威に備え、空港の保安検査を強化しました。
「동시다발」は「同時多発」、「위협」は「脅威」、「보안 검색」は「保安検査」、「강화하다」は「強化する」という意味です。
戦争 (전쟁)
国家間や集団間で武力を用いて争う状態、「戦争」は韓国語で「전쟁」と言います。「戦争が起きる」は「전쟁이 일어나다」や「전쟁이 나다」、「전쟁이 발생하다」(戦争が発生する)のように表現します。また、「勃発する」という意味の「발발하다」を使って「전쟁이 발발하다」と言うこともできます。
한국전쟁은 1950년에 일어났어요.
朝鮮戦争(韓国戦争)は1950年に起きました。
전쟁으로 인해 수많은 난민이 발생했습니다.
戦争によって数多くの難民が発生しました。
関連する語彙としては、「휴전」(休戦)、「종전」(終戦)、「평화」(平和)、「난민」(難民)、「피난민」(避難民)などがあります。
災害・事故発生時の関連表現
災害や事故が発生した際に、ニュースや会話でよく使われる表現もまとめて覚えておくと便利です。
被害状況 (피해 상황)
- 사망자 (死亡者)
- 부상자 (負傷者)
- 실종자 (行方不明者)
- 이재민 (被災者、罹災民)
- 인명피해 (人命被害)
- 재산피해 (財産被害)
- 피해 규모 (被害規模)
이번 태풍으로 인한 정확한 피해 규모는 아직 집계되지 않았습니다.
今回の台風による正確な被害規模はまだ集計されていません。
救助・避難 (구조・피난)
- 구조하다 (救助する)
- 구조대 (救助隊)
- 피난하다 / 대피하다 (避難する)
- 피난소 / 대피소 (避難所)
- 안전한 곳 (安全な場所)
- 긴급구호품 (緊急救援物資)
고립된 마을 주민들을 구조하기 위해 헬기가 투입되었습니다.
孤立した村の住民たちを救助するためヘリコプターが投入されました。
안내에 따라 즉시 안전한 곳으로 대피해 주십시오.
案内に従って直ちに安全な場所へ避難してください。
警報・注意報 (경보・주의보)
- 경보 (警報): 重大な災害が起こるおそれが大きい場合に発表
- 주의보 (注意報): 災害が起こるおそれがある場合に発表
- 발령되다 (発令される): 警報や注意報が出されること
- 해제되다 (解除される): 警報や注意報が取り消されること
호우 경보가 발령되었으니 하천 주변 접근을 삼가시기 바랍니다.
豪雨警報が発令されましたので、河川周辺への接近は控えてください。
安否確認 (안부 확인)
災害時には、家族や友人の安否を確認することも重要です。
- 괜찮아요? (大丈夫ですか?)
- 무사해요? (無事ですか?)
- 다친 데는 없어요? (怪我したところはありませんか?)
- 연락 주세요. (連絡ください。)
- 걱정하고 있어요. (心配しています。)
まとめ
今回の記事では、自然災害から事故、人為的な災害、そしてそれらに関連する様々な韓国語表現を例文とともにご紹介しました。地震、津波、台風、洪水、山崩れ、建物崩壊、墜落、沈没、爆発、火災、交通事故、テロ、戦争など、幅広い状況で使われる単語やフレーズを取り上げました。
これらの語彙は、韓国のニュースや新聞記事を理解するためだけでなく、万が一の際に自分の状況を伝えたり、情報を得たりするためにも役立ちます。普段から少しずつでも触れておくことで、いざという時に落ち着いて対応できる可能性が高まります。ぜひこの機会にしっかりと覚えて、活用できるようにしておきましょう。