韓国語学習の壁「変則活用」とは?まずは「으変則」の全体像をつかもう
韓国語の動詞や形容詞を「ヘヨ体(-아요/어요)」や過去形にしようとした時、「あれ?辞書に載っている形と違うぞ?」と戸惑った経験はありませんか?
韓国語学習の最初の壁とも言える「変則活用」。これは、特定の条件下で動詞や形容詞の「語幹(辞書形の「다」を除いた部分)」や「語尾(活用する部分)」の形が不規則に変わるルールのことです。
韓国語には「ㄷ変則」「ㅂ変則」「ㅅ変則」「ㄹ変則」「르変則」「ㅎ変則」など、いくつかの変則活用が存在します。その中でも、「으変則活用(으脱落)」は、使用頻度が非常に高く、韓国語の基礎を固める上で避けては通れない最重要ルールの一つです。
なぜ「으変則」でつまずくのか?
多くの学習者が「으変則」を難しく感じる理由は、主に以下の2点です。
- いつ「ㅡ」が消えるのか(脱落するのか)の条件が曖昧。
- 「ㅡ」が消えた後、「-아요」と「-어요」のどちらが付くのか分からない。
「예쁘다(きれいだ)」が「예뻐요」になるのはなぜ? 「바쁘다(忙しい)」は「바빠요」になるのに? 「쓰다(書く)」は「써요」? ルールが混在しているように見えて、混乱してしまいがちです。
しかし、ご安心ください。これらの疑問には全て、明確なルールが存在します。このルールを一度しっかり理解してしまえば、会話や読み書きの精度が格段に上がります。
もしあなたが今、独学での文法学習で伸び悩んでいたり、より体系的に韓国語を学びたいと感じているなら、専門の韓国語教室で基礎から見直すのも一つの近道です。プロの講師から直接指導を受けることで、こうした複雑なルールもスムーズに習得できるでしょう。
この記事を読めば「으変則」がスッキリ分かります
この記事では、そんな「으変則活用」のルールを、ゼロから丁寧に、どこよりも分かりやすく徹底解説します。
この記事を最後まで読めば、あなたは以下の状態になっているはずです。
- 「ㅡ」が脱落する「絶対条件」が明確に分かる。
- 脱落した後に「-아요」と「-어요」のどちらを選ぶべきか、瞬時に判断できるようになる。
- よく使う「으変則」の単語リストと豊富な例文で、実践的な活用力が身につく。
- 間違いやすい「르変則」との違いが分かり、混同しなくなる。
もう「으変則」で悩むのは終わりにしましょう。それでは、早速マスターしていきます!
【基本ルール】「으変則活用」の核心を徹底理解
まずは、「으変則活用」がどのようなルールなのか、その核心部分から見ていきましょう。これは「ㅡ脱落(う脱落)」とも呼ばれます。
最重要ルール:「-아/어」の前で「ㅡ」が消える (脱落する)
으変則活用のルールは、たったこれだけです。
語幹の最後が母音「ㅡ」で終わる用言(動詞・形容詞)に、
「-아/어」で始まる語尾が付くとき、
語幹の「ㅡ」が脱落(消滅)する。
ポイントは、「-아/어」で始まる語尾が付くとき「だけ」起こる、という点です。
例えば、「きれいだ」という意味の形容詞「예쁘다」を見てみましょう。
- 辞書形:예쁘다
- 語幹:예쁘 (最後の母音が「ㅡ」ですね)
これに、丁寧な現在形(ヘヨ体)を作る語尾「-아요/어요」を付けたいとします。この語尾は「아/어」で始まっていますね。
ここで「으変則」ルールが発動します。
예쁘 (語幹) + -아요/어요 (語尾)
→ 語幹「예쁘」の「ㅡ」が脱落!
→ 예ㅃ + -아요/어요
→ (この後のルールは後述しますが) 예뻐요 (イェッポヨ) になります。
ルールはシンプル!「-아/어」の前で「ㅡ」が消えます。
なぜ「ㅡ」は消えるのか? 発音のしやすさが鍵
なぜこのような面倒なルールがあるのでしょうか?
その理由は、「発音のしやすさ(発音の便宜)」のためと考えられています。
韓国語の母音「ㅡ」(ウ)は、口を横に引いて曖昧に出す音です。この「ㅡ」の直後に、「아(ア)」や「어(オ)」という口を大きく開ける母音が続くと、発音しにくく、非常に不自然な響きになります。
試しに「예쁘 + 어요」をそのまま読んでみてください。「イェップウオヨ」… 言いにくいですよね。
そこで、間の「ㅡ」を省略して「예뻐요(イェッポヨ)」と発音する方が、はるかにスムーズで自然な流れになるのです。これがルールとして定着したのが「으変則」です。
【分岐ルール】「ㅡ」が消えた後、どうなる? 2つのパターンを完全攻略
「ㅡ」が消えることは分かりました。しかし、次の疑問が湧いてきます。
「ㅡ」が消えた後、どうやって「-아요」と「-어요」を使い分けるの?
- 바쁘다 (忙しい) → 바빠요 (なぜ -아요?)
- 예쁘다 (きれいだ) → 예뻐요 (なぜ -어요?)
この分岐ルールこそが、「으変則」をマスターするための最大のポイントです。ルールは2つのパターンに分かれます。
パターン1:語幹が1文字の場合 (크다, 쓰다, 끄다 など)
まず簡単な方から。語幹が「ㅡ」母音たった1文字で構成されている場合です。
- 크다 (大きい) → 語幹:크
- 쓰다 (書く、使う、苦い) → 語幹:쓰
- 끄다 (消す) → 語幹:끄
- 뜨다 (浮かぶ、昇る) → 語幹:뜨
これらの単語は、直前に比較すべき母音がありません。
語幹が1文字の場合、「ㅡ」が脱落した後、
常に「-어요」(または -어서, -었어요)が付く。
これは「迷ったら陰母音(-어)側につく」という韓国語の傾向によるものと覚えておきましょう。
크다 (大きい) + -아요/어요 → 크 (ㅡ脱落) + -어요 → 커요 (大きいです)
쓰다 (書く) + -아요/어요 → 쓰 (ㅡ脱落) + -어요 → 써요 (書きます)
끄다 (消す) + -았/었어요 → 끄 (ㅡ脱落) + -었어요 → 껐어요 (消しました)
パターン2:語幹が2文字以上の場合 (바쁘다, 예쁘다, 아프다 など)
こちらが本命です。語幹が2文字以上(例:바쁘, 예쁘, 아프, 슬프…)の場合、比較すべき母音が存在します。
語幹が2文字以上の場合、「ㅡ」が脱落した後、
脱落する「ㅡ」の「直前の文字の母音」を見て判断する。
具体的には、直前の母音が「陽母音」か「陰母音」かで決まります。
陽母音 (ㅏ, ㅗ) vs 陰母音 (それ以外) の見分け方
韓国語の母音は、大きく「陽母音」と「陰母音」にグループ分けされます。(これを「母音調和」と言います)
- 陽母音グループ (明るい響き): ㅏ, ㅗ (およびこれらを含む ㅑ, ㅛ, ㅘ など)
- 陰母音グループ (暗い響き): ㅓ, ㅜ, ㅣ, ㅔ, ㅐ, ㅚ, ㅟ など (つまり ㅏ, ㅗ 以外のすべて)
ルールは簡単です。「陽母音には-아요を、陰母音には-어요を合わせる」のです。
1. 直前の母音が「陽母音 (ㅏ, ㅗ)」の場合 → 「-아요」が付く
바쁘다 (忙しい) → 語幹: 바쁘
「ㅡ」の直前の母音は「바」の ㅏ (陽母音)
→ 바쁘 (ㅡ脱落) + -아요 → 바빠요 (忙しいです)
아프다 (痛い) → 語幹: 아프
「ㅡ」の直前の母音は「아」の ㅏ (陽母音)
→ 아프 (ㅡ脱落) + -아요 → 아파요 (痛いです)
고프다 (お腹が空く) → 語幹: 고프
「ㅡ」の直前の母音は「고」の ㅗ (陽母音)
→ 고프 (ㅡ脱落) + -아요 → 고파요 (お腹が空いています)
2. 直前の母音が「陰母音 (ㅏ, ㅗ 以外)」の場合 → 「-어요」が付く
예쁘다 (きれいだ) → 語幹: 예쁘
「ㅡ」の直前の母音は「예」の ㅔ (陰母音)
→ 예쁘 (ㅡ脱落) + -어요 → 예뻐요 (きれいです)
슬프다 (悲しい) → 語幹: 슬프
「ㅡ」の直前の母音は「슬」の ㅡ (陰母音) ※「ㅡ」自体も陰母音扱いです
→ 슬프 (ㅡ脱落) + -어요 → 슬퍼요 (悲しいです)
기쁘다 (嬉しい) → 語幹: 기쁘
「ㅡ」の直前の母音は「기」の ㅣ (陰母音)
→ 기쁘 (ㅡ脱落) + -어요 → 기뻐요 (嬉しいです)
直前の母音が「陽母音(ㅏ,ㅗ)」か「陰母音(それ以外)」かで見分けます。
これで全てのルールが出揃いました。整理すると、以下のフローチャートで判断できます。
- 語幹の最後は「ㅡ」か? → Yes
- 付く語尾は「-아/어」で始まるか? → Yes
- 【ルール発動】「ㅡ」が脱落する。
- 語幹は1文字か? (크다, 쓰다) → Yes → -어요 を付ける (例: 커요, 써요)
- 語幹は2文字以上か? → Yes
- 直前の母音は「ㅏ, ㅗ」 (陽母音) か? (바쁘다, 아프다) → Yes → -아요 を付ける (例: 바빠요, 아파요)
- 直前の母音は「ㅏ, ㅗ 以外」 (陰母音) か? (예쁘다, 슬프다) → Yes → -어요 を付ける (例: 예뻐요, 슬퍼요)
【実践編】最重要!으変則活用をする主要単語リストと活用ドリル
ルールを理解したら、次は実践です。으変則活用をする単語は非常に多いため、日常会話でよく使うものから優先的に覚えていきましょう。
ここでは、主要な単語の「ヘヨ体(-아요/어요)」「過去形(-았/었어요)」「理由(-아/어서)」の3パターンを活用例と共に紹介します。このセクションで一気に単語力と活用力を鍛えましょう。
絶対に覚えたい!主要「形容詞」の活用例
1. 바쁘다 (忙しい) [直前: 바 (ㅏ) → 陽母音 → -아요]
- ヘヨ体: 바빠요 (忙しいです)
요즘 일이 많아서 정말 바빠요.
(最近仕事が多くて本当に忙しいです。) - 過去形: 바빴어요 (忙しかったです)
어제는 하루 종일 바빴어요.
(昨日は一日中忙しかったです。) - 理由: 바빠서 (忙しくて)
바빠서 점심도 못 먹었어요.
(忙しくてお昼ご飯も食べられませんでした。)
2. 아프다 (痛い、具合が悪い) [直前: 아 (ㅏ) → 陽母音 → -아요]
- ヘヨ体: 아파요 (痛いです)
머리가 너무 아파요.
(頭がとても痛いです。) - 過去形: 아팠어요 (痛かったです)
어제부터 목이 아팠어요.
(昨日から喉が痛かったです。) - 理由: 아파서 (痛くて、具合が悪くて)
아파서 학교에 못 갔어요.
(具合が悪くて学校に行けませんでした。)
3. 배(가) 고프다 (お腹が空く) [直前: 고 (ㅗ) → 陽母音 → -아요]
- ヘヨ体: 배(가) 고파요 (お腹が空きました)
아, 배고파요. 뭐 좀 먹을까요?
(あー、お腹空きました。何か食べましょうか?) - 過去形: 배(가) 고팠어요 (お腹が空いていました)
아침을 안 먹어서 배고팠어요.
(朝ごはんを食べなかったのでお腹が空いていました。) - 理由: 배(가) 고파서 (お腹が空いて)
배고파서 일에 집중이 안 돼요.
(お腹が空いて仕事に集中できません。)
4. 나쁘다 (悪い) [直前: 나 (ㅏ) → 陽母音 → -아요]
- ヘヨ体: 나빠요 (悪いです)
그 사람 성격이 좀 나빠요.
(その人、性格がちょっと悪いです。) - 過去形: 나빴어요 (悪かったです)
어제 시험 성적이 나빴어요.
(昨日の試験の成績が悪かったです。) - 理由: 나빠서 (悪くて)
날씨가 나빠서 소풍이 취소됐어요.
(天気が悪くて遠足が中止になりました。)
5. 예쁘다 (きれいだ、美しい) [直前: 예 (ㅔ) → 陰母音 → -어요]
- ヘヨ体: 예뻐요 (きれいです)
이 꽃 정말 예뻐요!
(この花、本当にきれいですね!) - 過去形: 예뻤어요 (きれいでした)
어제 본 영화배우가 참 예뻤어요.
(昨日見た映画俳優、本当にきれいでした。) - 理由: 예뻐서 (きれいで)
그 옷은 색깔이 예뻐서 샀어요.
(その服は色がきれいだったので買いました。)
6. 슬프다 (悲しい) [直前: 슬 (ㅡ) → 陰母音 → -어요]
- ヘヨ体: 슬퍼요 (悲しいです)
이 드라마는 너무 슬퍼요.
(このドラマはとても悲しいです。) - 過去形: 슬펐어요 (悲しかったです)
그 소식을 듣고 정말 슬펐어요.
(その知らせを聞いて本当に悲しかったです。) - 理由: 슬퍼서 (悲しくて)
영화가 너무 슬퍼서 많이 울었어요.
(映画がとても悲しくてたくさん泣きました。)
7. 기쁘다 (嬉しい) [直前: 기 (ㅣ) → 陰母音 → -어요]
- ヘヨ体: 기뻐요 (嬉しいです)
선물을 받아서 정말 기뻐요.
(プレゼントをもらって本当に嬉しいです。) - 過去形: 기뻤어요 (嬉しかったです)
시험에 합격해서 기뻤어요.
(試験に合格して嬉しかったです。) - 理由: 기뻐서 (嬉しくて)
친구를 오랜만에 만나서 기뻐서 눈물이 났어요.
(友達に久しぶりに会えて嬉しくて涙が出ました。)
8. 크다 (大きい) [語幹1文字 → -어요]
- ヘヨ体: 커요 (大きいです)
이 신발은 저한테 좀 커요.
(この靴は私にはちょっと大きいです。) - 過去形: 컸어요 (大きかったです)
어렸을 때는 키가 작았는데 지금은 많이 컸어요.
(幼い頃は背が低かったですが、今はとても大きくなりました。) - 理由: 커서 (大きくて)
가방이 너무 커서 무거워요.
(カバンがとても大きくて重いです。)
9. 쓰다 (苦い) [語幹1文字 → -어요] ※「書く」「使う」の쓰다と同じ
- ヘヨ体: 써요 (苦いです)
이 약은 너무 써요.
(この薬はとても苦いです。) - 過去形: 썼어요 (苦かったです)
커피가 너무 썼어요.
(コーヒーがとても苦かったです。) - 理由: 써서 (苦くて)
약이 써서 못 먹겠어요.
(薬が苦くて飲めません。)
日常で頻出!主要「動詞」の活用例
1. 쓰다 (書く、使う、かぶる) [語幹1文字 → -어요]
- ヘヨ体: 써요 (書きます、使います)
저는 매일 일기를 써요.
(私は毎日日記を書きます。)이 컴퓨터를 써요.
(このコンピュータを使います。) - 過去形: 썼어요 (書きました、使いました)
어제 친구에게 편지를 썼어요.
(昨日友達に手紙を書きました。) - 理由: 써서 (書いて、使って)
펜으로 써서 주세요.
(ペンで書いてください。)
2. 끄다 (消す) [語幹1文字 → -어요]
- ヘヨ体: 꺼요 (消します)
자기 전에 불을 꺼요.
(寝る前に電気を消します。) - 過去形: 껐어요 (消しました)
텔레비전을 껐어요.
(テレビを消しました。) - 理由: 꺼서 (消して)
에어컨을 꺼서 더워요.
(エアコンを消したので暑いです。)
3. 뜨다 ((目が)覚める、昇る、浮かぶ) [語幹1文字 → -어요]
- ヘヨ体: 떠요 (覚めます、昇ります)
아침에 일찍 눈을 떠요.
(朝早くに目が覚めます。)해가 떠요.
(日が昇ります。) - 過去形: 떴어요 (覚めました、昇りました)
동쪽에 해가 떴어요.
(東に日が昇りました。) - 理由: 떠서 (覚めて、昇って)
달이 밝게 떠서 기분이 좋아요.
(月が明るく昇っていて気分が良いです。)
4. 담그다 (漬ける、浸す) [直前: 담 (ㅏ) → 陽母音 → -아요]
- ヘヨ体: 담가요 (漬けます)
어머니가 김치를 담가요.
(母がキムチを漬けます。) - 過去形: 담갔어요 (漬けました)
지난 주말에 김치를 담갔어요.
(先週末にキムチを漬けました。) - 理由: 담가서 (漬けて)
김치를 담가서 친구에게 줬어요.
(キムチを漬けて友達にあげました。)
5. 잠그다 ((鍵・蛇口を)閉める、かける) [直前: 잠 (ㅏ) → 陽母音 → -아요]
- ヘヨ体: 잠가요 (閉めます)
나갈 때 문을 꼭 잠가요.
(出かける時、ドアに必ず鍵をかけます。) - 過去形: 잠갔어요 (閉めました)
수도를 잠갔어요?
(水道の蛇口を閉めましたか?) - 理由: 잠가서 (閉めて)
문을 잠가서 안전해요.
(ドアの鍵をかけたので安全です。)
6. 따르다 (従う、注ぐ) [直前: 따 (ㅏ) → 陽母音 → -아요]
- ヘヨ体: 따라요 (従います、注ぎます)
규칙을 따라요.
(規則に従います。)친구에게 술을 따라요.
(友達にお酒を注ぎます。) - 過去形: 따랐어요 (従いました、注ぎました)
조언을 따랐어요.
(助言に従いました。) - 理由: 따라서 (従って、注いで)
지도를 따라서 왔어요.
(地図に従って来ました。)
7. 치르다 ((試験を)受ける、(代金を)支払う) [直前: 치 (ㅣ) → 陰母音 → -어요]
- ヘヨ体: 치러요 (受けます、支払います)
내일 시험을 치러요.
(明日、試験を受けます。) - 過去形: 치렀어요 (受けました、支払いました)
시험을 잘 치렀어요.
(試験をうまく受けられました。)값을 치렀어요.
(代金を支払いました。) - 理由: 치러서 (受けて、支払って)
시험을 치러서 피곤해요.
(試験を受けて疲れています。)
語尾別!様々な活用パターン徹底練習(例文100選)
으変則が起こるのは、「-아요/어요」「-았/었어요」「-아/어서」だけではありません。「-아/어」で始まる語尾は他にもあります。
ここでは、様々な語尾と으変則単語を組み合わせた例文を大量に練習し、知識を定着させましょう。
基本のヘヨ体(-아요/어요)
日常会話で最もよく使う丁寧な現在形です。
- (바쁘다) 저는 요즘 너무 바빠요. (私は最近とても忙しいです。)
- (예쁘다) 이 장미꽃 정말 예뻐요. (このバラの花、本当にきれいです。)
- (아프다) 오늘 몸이 안 좋아서 아파요. (今日、体調が悪くて具合が悪いです。)
- (고프다) 저녁 시간이라 배고파요. (夕食の時間なのでお腹が空きました。)
- (쓰다) 이 약은 맛이 너무 써요. (この薬は味がとても苦いです。)
- (끄다) 방에 들어갈 때 불을 꺼요? (部屋に入る時、電気を消しますか?)
- (크다) 그 식당은 항상 사람이 많아서 줄이 커요. (その食堂はいつも人が多くて行列が長いです。) ※この「크다」は「大きい」の意味。
- (슬프다) 친구가 이사를 가서 조금 슬퍼요. (友達が引っ越すので少し悲しいです。)
- (기쁘다) 생일 선물을 받아서 기뻐요. (誕生日プレゼントをもらって嬉しいです。)
- (담그다) 물에 손을 담가요. (水に手を浸します。)
過去形(-았/었어요)
過去の出来事や状態を表します。
- (아프다) 어제는 머리가 정말 아팠어요. (昨日は頭が本当に痛かったです。)
- (바쁘다) 주말에도 일을 해서 바빴어요. (週末も仕事をして忙しかったです。)
- (예쁘다) 어렸을 때 그 아이는 참 예뻤어요. (幼い頃、あの子は本当にきれいでした。)
- (기쁘다) 합격 소식을 듣고 기뻤어요. (合格の知らせを聞いて嬉しかったです。)
- (끄다) 자기 전에 스탠드를 껐어요. (寝る前にスタンドを消しました。)
- (쓰다) 어제 중요한 리포트를 썼어요. (昨日、重要なレポートを書きました。)
- (크다) 그 나무는 작년에 비해 많이 컸어요. (その木は去年に比べてとても大きくなりました。)
- (잠그다) 문을 잘 잠갔어요? (ドアの鍵、ちゃんと閉めましたか?)
- (치르다) 우리는 큰 시험을 치렀어요. (私たちは大きな試験を受けました。)
- (슬프다) 그 영화의 마지막 장면이 슬펐어요. (その映画の最後のシーンが悲しかったです。)
理由・原因(-아/어서)
「~なので」「~くて」という理由や、動作の順序を表します。
- (고프다) 배고파서 먼저 먹을게요. (お腹が空いたので先に食べますね。)
- (바쁘다) 바빠서 전화를 못 받았어요. (忙しくて電話に出られませんでした。)
- (나쁘다) 건강이 나빠서 회사를 쉬었어요. (体調が悪くて会社を休みました。)
- (예쁘다) 그 가방이 예뻐서 샀어요. (そのカバンがきれいだったので買いました。)
- (쓰다) 편지를 써서 보냈어요. (手紙を書いて送りました。) ※順序
- (끄다) 불을 꺼서 어두워요. (電気を消したので暗いです。)
- (크다) 목소리가 커서 잘 들려요. (声が大きくてよく聞こえます。)
- (아프다) 다리가 아파서 걷기 힘들어요. (足が痛くて歩くのが大変です。)
- (따르다) 물을 따라서 마셨어요. (水を注いで飲みました。) ※順序
- (슬프다) 슬퍼서 울고 싶어요. (悲しくて泣きたいです。)
パンマル(タメ口)(-아/어)
ヘヨ体から「요」を取った、親しい間で使う表現です。もちろん으変則が起こります。
- (바쁘다) 너 요즘 많이 바빠? (あなた、最近すごく忙しい?)
- (아프다) 어디 아파? 얼굴이 안 좋아. (どこか痛いの?顔色が良くないよ。)
- (예쁘다) 와, 이 옷 진짜 예뻐! (わあ、この服マジできれい!)
- (고프다) 나 배고파. 밥 먹자. (私、お腹空いた。ご飯食べよう。)
- (쓰다) 이거 써. (これ、使って。) / (이거 써? (これ苦い?))
- (끄다) 불 좀 꺼. (電気ちょっと消して。)
- (크다) 키 많이 컸네! (背、すごく伸びたね!) (※컸네は컸어の変形)
- (기쁘다) 나 너무 기뻐! (私、すごく嬉しい!)
- (슬프다) 왜 그렇게 슬퍼? (なんでそんなに悲しいの?)
- (담그다) 김치 담가? (キムチ漬けるの?)
その他の「-아/어」で始まる語尾
例えば、「-아/어야 하다/되다」(~しなければならない)や、「-아/어 주세요」(~してください)の過去形「-아/어 줬어요」などでも適用されます。
- (쓰다) 리포트를 써야 해요. (レポートを書かなければなりません。)
- (끄다) 불을 꺼야 돼요. (電気を消さなければなりません。)
- (바쁘다) 내일 바빠도 와야 해요. (明日忙しくても来なければなりません。)
- (아프다) 아파도 참았어요. (痛くても我慢しました。)
- (예쁘다) 친구가 꽃을 사 줬어요. (友達が花を買ってくれました。) (※사다 + 주다)
- (끄다) 불을 꺼 줬어요. (電気を消してくれました。)
- (담그다) 김치를 담가야 해요. (キムチを漬けなければなりません。)
- (치르다) 시험을 치러야 해요. (試験を受けなければなりません。)
【要注意】으変則が「起こらない」ケースとは?
으変則をマスターする上で、最後に重要なのが「変則が起こらない条件」を知ることです。
ルールを思い出してください。으変則が起こるのは、「-아/어」で始まる語尾が付くときだけでしたね。
つまり、それ以外の語尾が付くときは、「ㅡ」は脱落しません。
子音で始まる語尾(-고, -지만, -ㅂ니다)の場合
後ろに「-고 (~して)」「-지만 (~だけど)」「-네요 (~ですね)」「-ㅂ니다 (~です)」など、子音で始まる語尾が付くときは、「ㅡ」は脱落せず、そのまま残ります。
바쁘다 (忙しい)
- + -고 → 바쁘고 (忙しくて) (O) / 바빠고 (X)
- + -지만 → 바쁘지만 (忙しいけれど) (O) / 바빠지만 (X)
- + -ㅂ니다 → 바쁩니다 (忙しいです) (O) / 바팝니다 (X)
예쁘다 (きれいだ)
- + -고 → 예쁘고 (きれいで) (O) / 예뻐고 (X)
- + -네요 → 예쁘네요 (きれいですね) (O) / 예뻐네요 (X)
쓰다 (書く)
- + -고 → 쓰고 (書いて) (O) / 써고 (X)
- + -ㅂ니다 → 씁니다 (書きます) (O) / 썹니다 (X)
「-으」で始まる語尾(-(으)면, -(으)세요)の場合
「-(으)면 (~なら)」「-(으)세요 (~してください)」「-(으)러 (~しに)」など、「으」で始まる語尾はどうでしょうか?
これらの語尾は、語幹にパッチムが無い場合、「으」は付けずに接続します。
「바쁘다」「예쁘다」「쓰다」などは、語幹「바쁘」「예쁘」「쓰」にパッチムがありませんね。そのため、「으」は不要で、語幹にそのまま「-면」「-세요」「-러」が付きます。
바쁘다 (忙しい)
- + -(으)면 → 바쁘면 (忙しければ) (O)
예쁘다 (きれいだ)
- + -(으)세요 → 예쁘세요 (おきれいです) (O) ※「きれいだ」は形容詞なので命令形にはしにくいですが、尊敬の意味で使われることはあります。
쓰다 (書く)
- + -(으)세요 → 쓰세요 (書いてください) (O)
- + -(으)러 → 쓰러 (書きに) (O)
끄다 (消す)
- + -(으)세요 → 끄세요 (消してください) (O)
【結論】
「ㅡ」が脱落するのは、「-아요/어요」「-았/었어요」「-아/어서」など、
母音「아/어」で始まる語尾が付くときだけ!
最大のライバル?「르変則」との決定的な違いを解説
으変則を学ぶ上で、学習者が最も混同しやすいのが「르変則」です。どちらも語幹の最後が「ル」の音で終わるように見えるためです。
- 으変則の例:따르다 (従う)
- 르変則の例:모르다 (知らない)
これらに「-아요/어요」を付けるとどうなるでしょう?
으変則: 따르다 → 따르 (ㅡ脱落) + -아요 → 따라요 (タラヨ)
르変則: 모르다 → 몰라요 (モルラヨ)
結果が全く異なります。「르変則」は「르」が「ㄹㄹ」という形に変化しています。
「르変則」 (모르다 → 몰라요) のルールとは?
「르変則」は、「으変則」と「ㄹの追加」が合わさったような、少し複雑な変則です。
【르変則のルール】
語幹が「르」で終わり、後ろに「-아/어」で始まる語尾が付くとき、
- 「르」の母音「ㅡ」が脱落する。(ここまでは으変則と同じ)
- さらに、直前の文字にパッチム「ㄹ」が追加される。
- 後ろには「-아/어」ではなく「-라/러」が付く。(※結局、-아요/어요 が付いたのと同じ形になる)
結果として、「르」が「ㄹ + 라」または「ㄹ + 러」に変わるように見えます。
모르다 (知らない) + -아요/어요
1. 語幹「모르」の直前の母音「ㅗ」(陽母音) を確認。
2. 「르」が「ㄹ + 라」に変化。
3. 몰라요 (O)
부르다 (呼ぶ、歌う) + -아요/어요
1. 語幹「부르」の直前の母音「ㅜ」(陰母音) を確認。
2. 「르」が「ㄹ + 러」に変化。
3. 불러요 (O)
徹底比較:「으変則」 (따르다) vs 「르変則」 (모르다)
「따르다 (従う)」と「모르다 (知らない)」を並べて比較すると、違いは一目瞭然です。
「르」の前にパッチムがあるか無いかで見分けましょう。
| 分類 | 単語例 | 語幹の形 | 活用ルール | ヘヨ体 |
|---|---|---|---|---|
| 으変則 | 따르다 (従う) 치르다 (受ける) |
따르 치르 |
「르」の「ㅡ」だけが脱落する。 | 따라요 치러요 |
| 르変則 | 모르다 (知らない) 부르다 (呼ぶ) 빠르다 (速い) |
모르 부르 빠르 |
「르」が「ㄹ + 라」または「ㄹ + 러」に変化する。 | 모ㄹ라요 부ㄹ러요 빠ㄹ라요 |
見分け方のコツは「語幹の最後」
「따르다」も「모르다」も、辞書形は「르」で終わっています。どうやって見分ければいいのでしょうか?
実は、「따르다」「치르다」などの「으変則」グループは、歴史的に見ると「따ㅇ(パッチムのㅇ)+ 르다」「치ㅇ + 르다」という構造だった名残があり、現代韓国語でも「르」の前にパッチムがある単語と同じように扱われます。
…と説明されても難しいですよね。
簡単な見分け方(例外あり)
残念ながら、辞書形だけを見て100%見分ける簡単な方法はありません。
「르」で終わる単語が出てきたら、「これは으変則か、르変則か」を辞書で確認し、単語ごとに覚えるのが最も確実です。
ただし、朗報もあります。「르変則」をする単語(모르다, 부르다, 빠르다, 고르다 など)の数に比べると、「따르다」「치르다」「들르다 (立ち寄る)」といった「으変則」の「르」で終わる単語は数が非常に少ないです。
まずは「따르다 → 따라요」「치르다 → 치러요」「들르다 → 들러요」の3つを「으変則」の例外グループとして暗記し、それ以外の「르」で終わる単語は「르変則(몰라요タイプ)」と推測する、というのも一つの手です。
「으変則」を確実にマスターする3つの学習ステップ
最後に、複雑に見える「으変則」のルールを、確実に自分のものにするための具体的な学習ステップをご紹介します。
ステップ1:定番単語の活用形を「セットで」丸暗記する
ルールを理屈で理解するのも大切ですが、言語学習は「慣れ」が最も重要です。
この記事で紹介したような超定番の単語は、活用ルールをいちいち考えるのではなく、「辞書形」と「ヘヨ体」をセットで丸暗記してしまいましょう。
- 바쁘다 → 바빠요
- 아프다 → 아파요
- 예쁘다 → 예뻐요
- 슬프다 → 슬퍼요
- 쓰다 → 써요
- 크다 → 커요
これらのセットを「九九」のように暗唱できるレベルになれば、ルールは自然と体に染み込みます。
ステップ2:自分で例文を作って「声に出して」音読する
単語を覚えたら、次は「使う」練習です。この記事にあるたくさんの例文を参考にしながら、自分自身のシチュエーションに置き換えた簡単な例文を作ってみましょう。
例:「今日は忙しい」→ 오늘 바빠요.
例:「昨日、頭が痛かった」→ 어제 머리가 아팠어요.
例:「このカバン、きれいです」→ 이 가방 예뻐요.
そして、作った文章を必ず声に出して何度も音読してください。目(スペル)と口(発音)と耳(響き)で同時に覚えることで、記憶への定着率が飛躍的に高まります。
ステップ3:他の変則活用と比較しながら知識を整理する
「으変則」が身についてきたら、他の変則活用(「ㅂ変則:춥다→추워요」や「ㄷ変則:듣다→들어요」など)も学び始めましょう。
「変則活用」という大きな枠組みの中で、「으変則」がどのような位置づけなのか、他の変則とどう違うのかを比較・整理することで、知識がより体系的になり、忘れにくくなります。
まとめ:ルールを理解すれば「으変則」は怖くない!
今回は、韓国語の変則活用の中でも特に基本的で重要な「으変則活用(ㅡ脱落)」について、徹底的に解説しました。
最後に、重要なポイントをもう一度おさらいします。
【으変則マスターの鍵】
- 語幹末の「ㅡ」は、後ろに「-아/어」で始まる語尾が付くときだけ脱落する。
- 脱落した後、語幹が1文字 (크다, 쓰다) なら「-어요」が付く。
- 語幹が2文字以上なら、直前の母音をチェックする。
- 直前が陽母音 (ㅏ, ㅗ) なら → -아요 (例: 바빠요, 아파요)
- 直前が陰母音 (ㅏ, ㅗ 以外) なら → -어요 (例: 예뻐요, 슬퍼요)
- 「-고」「-지만」「-(으)면」など、「-아/어」以外で始まる語尾の前では脱落しない。
最初は少し複雑に感じるかもしれませんが、このルールは非常に規則的で、例外はほとんどありません。一度ルールを理解し、定番単語の活用形を覚えてしまえば、あとは自信を持って使うだけです。
この記事で学んだことを活かして、たくさんの例文に触れ、実際に会話や作文で使ってみてください。「으変則」をマスターすれば、あなたの韓国語の表現力は確実に一段階レベルアップします!

