伏日とは?韓国の夏を彩る習慣と料理を紹介

    1. 韓国歴史・文化

    韓国の夏には特別な日、伏日があります。この記事では、伏日の意味、由来、そして暑い夏を乗り切るための伝統的な食事について探ります

    伏日とは?韓国の夏を彩る習慣と料理を紹介

    伏日の過ごし方

    日本では、土用丑の日にウナギを食べて夏の暑さを吹き飛ばそうという習慣がありますよね。

    韓国でも복날(ポンナル/伏日)と言われ夏の暑さの盛りですが、陰暦6月から7月の期間中10日間隔で초복(チョボッ/初伏)、중복(チュンボッ/中伏)、말복(マルボッ/末伏)という日に同じような習慣があります。

    伏日の食事

    日本同様、滋養のある特別な食べ物を食べるのですが、特に犬料理が一番栄養があるといいます。

    でもさすがにペットとして犬を飼う家庭が多くなった現在は、犬料理よりも参鶏湯といわれる鳥が丸ごと入ったスープを準備することが多いようです。

    またマクワウリスイカを食べたり、山間の渓谷に涼を求めて家族みんなで遊びに行ったりします。

    熱い料理

    ところで、犬肉料理、参鶏湯、ユッケジャンなど韓国ではグツグツ煮えたスープを飲むことが多いですが、夏の暑い日にどうしてそのような料理が好まれるのでしょうか。

    実は、韓国には이열치열以熱治熱)という言葉があります。

    熱をもって熱を治すという意味ですが、まさに言葉の通り熱い料理を食べて暑さに打ち勝とうということです。

    日本にはそのような表現はないようですがどうでしょう。

    冷たい料理

    でもやはり暑い夏には시원한 음식(シウォナン ウンシク/涼しくなる料理)を食べたいですよね。その代表的なものは冷麺ではないでしょうか。

    1849年『東国歳時記』には、

    「冬に食べる料理としては、そばに、大根キムチや白菜キムチをのせてその上に豚肉をのせ食べる冷麺がある」と記されていることから朝鮮時代から冷麺を楽しんでいる様子が分かります。

    日本人としては冷麺は夏の食べ物だという感がありますが、韓国では冬にほかほかのオンドルが利いた部屋で冷たい冷麺を食べることも一般的なんですよね。

    肉と野菜が入った韓国風スープです。

    韓国語での会話

    고객: 날이 더울때는 역시 냉면이 땡기네. 아줌마 여기 물냉면 하나 갖다 주세요.

    お客:暑くなるとやっぱり冷麺が食べたくなるね。おばさん、冷麺1つください。

    점원: 여기 있습니다. 잘라 드릴까요?

    店員:はい、どうぞ。切ってあげましょうか。

    고객: 네 잘라 주세요.

    お客:はい、切ってください。

    점원: 식초하고 겨자 넣어서 간 맞춰 드세요.

    店員:酢と辛子を入れて味を調えてくださいね。

    고객: 아~ 시원한다.

    お客:あ、美味しいな。(涼しいな)

    땡기다 辞書で出てくる単語とは少し異なりますが、よく使います。

    食べ物などを見たとき、匂いを嗅いだとき、想像したときにそそられ、それを食べたくなる、飲みたくなるという表現です。

    対象は食べ物や飲み物など口にするものだけのようです。

    また冷麺ははさみが付いてきたり、店の人が切ってくれたりしますよね。

    長い麺は長生きするようにという寿命を表しています。

    あえて長いままで食べる人もいるようですし、お店の人も勝手に切ったりすることはせず、必ず切ってもいいかどうか聞いてくれるようですよ。

    간을 맞추다(カヌル マッチュダ)は、味を調えるという意味です。

    冷麺の種類

    冷麺は焼き肉などを食べた後にしめとして注文することが多いんですよ。

    大きく分けて물 냉면(ムルネンミョン)と비빔냉면(ビビンネンミョン)と2種類あり、ムルネンミョンは牛スープで作ったいわゆる白いスープで子供も楽しめます。

    ビビンネンミョンはコチュジャンを使ったソースで味付けしており、かなり辛い一品です。

    本格的な冷麺の食堂では必ず牛骨でとった熱々のスープがおかわり自由で飲めますので、その味も楽しんでみてください。

    いかがでしたか。

    夏は日本と同じように蒸し暑く気温も高い韓国。

    今年の夏に訪れた際には、韓国人のように이열치열で熱々のチゲを食し、夏バテ防止に挑戦してみてください。

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