【韓国語の動詞活用マスター】初心者向け!基本ルールから否定文・過去形の作り方まで徹底解説
韓国語の学習を始めると、誰もが必ず通る道、それが「動詞の活用」です。日本語にも「行く」「行きます」「行かない」といった活用があるように、韓国語の動詞も状況に応じて形を変えます。このルールをマスターすることが、自然な韓国語を話すための第一歩と言えるでしょう。体系的に文法を学びたい方には、プロの指導が受けられる韓国語教室で学ぶことも上達への確実なステップです。この記事では、韓国語の動詞活用の基本の「き」から、肯定文・否定文・過去形の作り方まで、初心者の方にも分かりやすく、順を追って徹底的に解説していきます。
目次
まずは韓国語の動詞の仕組みを知ろう!「語幹」と「語尾」
活用のルールを学ぶ前に、まず全ての韓国語の動詞に共通する、非常に重要な構造について理解する必要があります。それは、全ての動詞が「語幹(ごかん)」と「語尾(ごび)」という2つのパーツで構成されている、ということです。
- 語幹(語幹):単語が活用する際に変化しない中心部分。
- 語尾(語尾):時制(現在・過去)や丁寧さ、否定などを表すために変化する部分。
例えば、日本語の動詞「食べる」を考えてみましょう。「食べ」の部分が語幹で、「る」や「ます」「ない」が語尾にあたります。韓国語もこれと全く同じです。
韓国語の動詞の基本形(辞書に載っている形)は、必ず「~다」で終わります。この「다」が基本の語尾であり、「다」を取った残りの部分が語幹となります。

全ての活用は、この「語幹」に様々な「語尾」を付け替えることで作られます。
例:먹다(食べる)
語幹は「먹」、語尾は「다」
例:가다(行く)
語幹は「가」、語尾は「다」
この「語幹は変わらず、語尾だけを付け替える」という大原則を最初にしっかり頭に入れておけば、これからの学習が非常にスムーズになります。
まずはこれだけ!日常で使う必須基本動詞40選
理屈を学ぶ前に、まずは会話で頻繁に使われる基本的な動詞に触れてみましょう。ここでは「原形(辞書形)」→「합니다体(フォーマル)」→「해요体(日常丁寧形)」の順でご紹介します。今は活用の理屈が分からなくても、「こんな風に形が変わるんだな」と眺めるだけで大丈夫です。後でルールを学んだ後にもう一度見返すと、全ての変化が面白いほどよく理解できるはずです。
- 行く:가다・갑니다・가요
- 来る:오다・옵니다・와요
- 食べる:먹다・먹습니다・먹어요
- 飲む:마시다・마십니다・마셔요
- する:하다・합니다・해요
- 書く/使う:쓰다・씁니다・써요
- 話す:말하다・말합니다・말해요
- 聞く:듣다・듣습니다・들어요
- 読む:읽다・읽습니다・읽어요
- 見る:보다・봅니다・봐요
- あげる:주다・줍니다・줘요
- 買う:사다・삽니다・사요
- 売る:팔다・팝니다・팔아요
- 座る:앉다・앉습니다・앉아요
- 寝る:자다・잡니다・자요
- 起きる:일어나다・일어납니다・일어나요
- 歩く:걷다・걷습니다・걸어요
- 走る:뛰다・뜁니다・뛰어요
- 待つ:기다리다・기다립니다・기다려요
- 持つ/入る:들다・듭니다・들어요
- 泣く:울다・웁니다・울어요
- 笑う:웃다・웃습니다・웃어요
- 失くす:잃다・잃습니다・잃어요
- 探す:찾다・찾습니다・찾아요
- 遊ぶ:놀다・놉니다・놀아요
- 覚える:외우다・외웁니다・외워요
- 会う:만나다・만납니다・만나요
- 教える:가르치다・가르칩니다・가르쳐요
- 習う:배우다・배웁니다・배워요
- 乗る:타다・탑니다・타요
- 降りる:내리다・내립니다・내려요
- 勉強する:공부하다・공부합니다・공부해요
- 考える:생각하다・생각합니다・생각해요
- 働く:일하다・일합니다・일해요
- 休む:쉬다・쉽니다・쉬어요
- 着る:입다・입습니다・입어요
- 履く:신다・신습니다・신어요
- 脱ぐ:벗다・벗습니다・벗어요
- 開ける:열다・엽니다・열어요
- 閉める:닫다・닫습니다・닫아요
肯定文の作り方:フォーマルな「합니다体」と日常的な「해요体」
日本語の「です・ます」にあたる丁寧な表現は、韓国語では大きく2種類あります。ニュースや講演、ビジネスの場などで使われる、よりフォーマルでかしこまった「합니다(ハムニダ)体」と、日常会話で最も一般的に使われる、丁寧でありながらも柔らかい響きの「해요(ヘヨ)体」です。それぞれの作り方をマスターしましょう。

TPOに合わせて「합니다体」と「해요体」を使い分けるのが、自然な韓国語への第一歩です。
합니다体の肯定文:パッチムの有無で見分けるだけ!
「합니다体」の作り方は非常にシンプルです。語幹に「-습니다」または「-ㅂ니다」を付けるだけ。どちらを付けるかは、語幹の最後の文字にパッチムがあるかどうかで決まります。
- 語幹にパッチムがある場合 → 語幹 + 습니다
- 語幹にパッチムがない場合 → 語幹 + ㅂ니다
- 【例外】語幹のパッチムが「ㄹ」の場合 → 「ㄹ」を脱落させて + ㅂ니다
【例】
- 먹다(食べる): 語幹「먹」にパッチム「ㄱ」があるので → 먹 + 습니다 = 먹습니다(食べます)
- 가다(行く): 語幹「가」にパッチムがないので → 가 + ㅂ니다 = 갑니다(行きます)
- 팔다(売る): 語幹「팔」のパッチムが「ㄹ」なので例外! → 「ㄹ」を取って 파 + ㅂ니다 = 팝니다(売ります)
해요体の肯定文:母音の調和がカギ!
日常会話で最も重要な「해요体」は、少しだけ複雑ですが、ルールを覚えれば簡単です。ポイントは、語幹の最後の母音です。母音が「陽母音」か「陰母音」かによって、付ける語尾が変わります。
- 語幹の最後の母音が陽母音(ㅏ, ㅗ)の場合 → 語幹 + 아요
- 語幹の最後の母音が陰母音(ㅏ, ㅗ 以外)の場合 → 語幹 + 어요
- 動詞が「하다」で終わる場合 → 해요 に変化
さらに、会話では発音しやすくするために「縮約」が起こることがあります。
【例】
- 닫다(閉める): 語幹「닫」の母音が陽母音「ㅏ」なので → 닫 + 아요 = 닫아요(閉めます)
- 보다(見る): 語幹「보」の母音が陽母音「ㅗ」なので → 보 + 아요 → ㅗとㅏが合体して 봐요(見ます)※縮約形
- 읽다(読む): 語幹「읽」の母音が陰母音「ㅣ」なので → 읽 + 어요 = 읽어요(読みます)
- 배우다(習う): 語幹「배우」の母音が陰母音「ㅜ」なので → 배우 + 어요 → ㅜとㅓが合体して 배워요(習います)※縮約形
- 공부하다(勉強する): 「하다」動詞なので → 공부해요(勉強します)
動詞の過去形の作り方
過去形を作るのは、実は肯定文のルールが分かっていればとても簡単です。肯定文の語尾の前に、過去を表す「-았/었/했-」を挿入するだけです。
합니다体の過去形
해요体の肯定文で使った母音ルールをそのまま適用します。
- 語幹の最後の母音が陽母音(ㅏ, ㅗ)→ 語幹 + 았습니다
- 語幹の最後の母音が陰母音→ 語幹 + 었습니다
- 「하다」動詞 → 했습니다
例:찾다(探す)→ 찾 + 았습니다 = 찾았습니다(探しました)
例:먹다(食べる)→ 먹 + 었습니다 = 먹었습니다(食べました)
해요体の過去形
こちらも同じルールです。「-아요/어요」が「-았어요/었어요」に変わるだけです。
- 語幹の最後の母音が陽母音(ㅏ, ㅗ)→ 語幹 + 았어요
- 語幹の最後の母音が陰母音→ 語幹 + 었어요
- 「하다」動詞 → 했어요
例:보다(見る)→ 보 + 았어요 → 봤어요(見ました)
例:울다(泣く)→ 울 + 었어요 = 울었어요(泣きました)
例:생각하다(考える)→ 생각했어요(考えました)
否定文の作り方:「안」と「-지 않다」
「~しない」「~しません」という否定文には、主に2つの作り方があります。口語的で簡単な「안」を使う方法と、少し硬い表現の「-지 않다」を使う方法です。日常会話では「안」が圧倒的に多く使われます。

2つの否定形はニュアンスが少し異なりますが、まずは簡単な「안」からマスターしましょう。
否定形①「안 〜」:動詞の前に置くだけ
作り方は非常に簡単で、活用した動詞の前に「안」を置くだけです。わかち書き(スペース)を忘れないようにしましょう。
例:가요(行きます) → 안 가요(行きません)
例:먹었어요(食べました)→ 안 먹었어요(食べませんでした)
【重要例外】「(名詞)하다」動詞の場合
「공부하다(勉強する)」や「일하다(働く)」のように、「名詞+하다」で構成される動詞の場合、「안」は名詞と「하다」の間に入ります。
例:공부해요(勉強します)→ 공부 안 해요(勉強しません)
例:일합니다(働きます)→ 일 안 합니다(働きません)
否定形②「~지 않다」:語幹に接続する
こちらは少しフォーマルな、あるいは書き言葉でよく使われる表現です。動詞の語幹に「-지 않다」を接続し、「않다」の部分を活用させます。
基本形: 語幹 + -지 않다
해요体: 語幹 + -지 않아요
합니다体: 語幹 + -지 않습니다
過去해요体: 語幹 + -지 않았어요
例:먹다(食べる)→ 먹지 않아요(食べません)
例:기다리다(待つ)→ 기다리지 않았습니다(待ちませんでした)
この形は例外がないためルールは簡単ですが、日常会話では少し硬い印象を与えることがあります。まずは「안」を使いこなし、表現の幅を広げたい時に「-지 않다」を使ってみるのが良いでしょう。
まとめ
今回は韓国語の動詞活用の基本ルールについて、肯定文、過去形、否定文の作り方を解説しました。ルールが多くて難しく感じたかもしれませんが、基本のパターンは以下の3点に集約されます。
- 語幹と語尾の仕組みを理解する。
- 합니다体はパッチムの有無で活用が決まる。
- 해요体は陽母音(ㅏ, ㅗ)か陰母音かで活用が決まる。
この3つの原則を軸に、今回ご紹介した基本動詞を使って何度も口に出して練習すれば、必ずスムーズに活用できるようになります。動詞を自由自在に操れるようになると、韓国語での表現力が飛躍的に向上します。ぜひ、諦めずに練習を続けてみてくださいね。