【完全版】韓国語の「お疲れ様」を使いこなす!수고했어요/고생했어요の違いから例文50選まで徹底解説
韓国ドラマを見ていると、仕事終わりのシーンで「スゴヘッソヨ~」という言葉が聞こえてくることはありませんか?日本語の「お疲れ様」と同じように、韓国でも日常的に使われる非常に便利な挨拶ですが、実は複数の表現があり、使い方を間違えると相手に失礼な印象を与えてしまう可能性もある、奥が深い言葉なのです。
「수고했어요(スゴヘッソヨ)」と「고생했어요(コセンヘッソヨ)」、どちらも日本語に訳すと「お疲れ様」になりますが、そのニュアンスや使える相手は全く異なります。「とりあえず言っておけば大丈夫」と安易に考えていると、思わぬ誤解を生むかもしれません。
この記事では、韓国語の「お疲れ様」を完璧にマスターするために、以下の内容を徹底的に解説します。
- 基本の2大表現「수고」と「고생」の核心的な違い
- 状況や相手に応じた「수고했어요」の正しい活用法
- 目上の人には注意!「고생했어요」のデリケートな使い方
- 「お疲れ様」以外の関連・応用フレーズで表現力アップ!
この記事を読み終える頃には、あなたはTPOに合わせた自然な「お疲れ様」が言えるようになり、韓国の人々とのコミュニケーションがより一層円滑で楽しいものになるはずです。韓国語の微妙なニュアンスを学ぶなら、プロに教わるのが一番です。例えば、韓国語教室などでネイティブの先生に直接質問してみるのも上達への近道ですよ。
目次
韓国語の「お疲れ様」基本の2大表現:수고と고생
まず、韓国語の「お疲れ様」を理解する上で絶対に欠かせない2つの単語、「수고(スゴ)」と「고생(コセン)」の違いから見ていきましょう。どちらも「苦労」という意味を持つ漢字語ですが、そのニュアンスには明確な差があります。
最も一般的!オールマイティな「수고 (スゴ)」
「수고」は漢字で書くと「手苦」となり、文字通り「手数をかけた苦労」や「骨折り」といったニュアンスを持ちます。日本語の「お疲れ様」に最も近い感覚で使えるのが、この「수고」を使った表現です。日常的な仕事や作業、勉強など、幅広いシーンで相手の労力をねぎらう言葉として使われます。
수고 (手苦) のコア・イメージ
物理的、または精神的な手間や労力全般を指す。比較的軽い、日常的な「苦労」や「頑張り」に対して使われることが多い。
この「수고」に「하다(する)」という動詞をつけて「수고하다」となり、これを過去形や丁寧形に変化させることで、様々な「お疲れ様」を表現します。迷ったらまず「수고」系の表現を覚えておくのが基本となります。
苦労をねぎらう「고생 (コセン)」の深いニュアンス
一方、「고생」は漢字で「苦生」と書きます。これは「수고」よりも重く、精神的・肉体的に辛い、困難な状況を乗り越えた際の「大変な苦労」や「苦心」を指します。例えば、長期間にわたる大変なプロジェクトを終えた時や、困難な試験を乗り越えた時など、相手が本当に大変な思いをしたと理解し、深くねぎらう気持ちを込めて使われる言葉です。
고생 (苦生) のコア・イメージ
困難や逆境を生き抜くような、より深刻で重い「苦労」を指す。日本語の「ご苦労様でした」や「大変でしたね」に近い深い同情や共感を含む。
このニュアンスの違いから、「고생」を使った表現は、気軽に使える「수고」とは異なり、使う相手や状況を慎重に選ぶ必要があります。特に、目上の人に対して使うのは原則として失礼にあたるため、注意が必要です。
【徹底解説】シーン別「수고했어요」の完全活用ガイド

相手や場面によって表現を使い分けることがネイティブへの第一歩です。
それでは、最もよく使われる「수고」系の表現を、具体的なシーンや相手に合わせてどのように変化させるのか、詳しく見ていきましょう。現在形、過去形、丁寧さのレベルを使い分けるのがポイントです。
基本の丁寧形:수고했어요 (スゴヘッソヨ) – 仕事終わりの定番
意味:お疲れ様でした
最も一般的で、耳にする機会も多いのがこの「수고했어요」です。同僚や、親しい先輩、後輩など、幅広い相手に対して使える丁寧な表現です。仕事や学校が終わり、一緒に作業していた人に対して使います。「〜했어요(ヘッソヨ)」は丁寧語の過去形です。
【会話例】
A: 김대리님, 오늘 회의 자료 준비하시느라 수고했어요.
(キム代理、今日の会議資料の準備、お疲れ様でした。)
B: 아니에요. 박과장님도 수고했어요.
(いえいえ。パク課長もお疲れ様でした。)
最上級の敬意を払う:수고하셨습니다 (スゴハショッスムニダ)
意味:お疲れ様でした
「수고했어요」よりもさらに丁寧で、フォーマルな表現が「수고하셨습니다」です。社長や役員、取引先の相手など、明らかに目上の人に対して使います。「〜하셨습니다(ハショッスムニダ)」は尊敬の意を含む最上級の敬語です。公式な場やプレゼンテーションの締めなどでも使われます。
【会話例】
A: 부장님, 오늘 프레젠테이션 정말 훌륭했습니다. 수고하셨습니다.
(部長、今日のプレゼンテーション、本当に素晴らしかったです。お疲れ様でした。)
B: 고마워요. 다들 도와준 덕분입니다.
(ありがとう。みんなが手伝ってくれたおかげです。)
まだ頑張る人へ:수고하세요 (スゴハセヨ) – 去り際の挨拶
意味:お疲れ様です(これからも頑張ってください)
自分が先に退社する際など、まだ仕事が残っている相手にかける言葉が「수고하세요」です。「〜하세요(ハセヨ)」は丁寧な命令形・勧誘形であり、「これからも引き続き頑張ってください」というニュアンスを含みます。そのため、すでに仕事が終わった人には使いません。
【会話例】
A: 저 먼저 퇴근하겠습니다. 수고하세요!
(私、お先に失礼します。お疲れ様です!)
B: 네, 내일 봬요. 수고했어요.
(はい、また明日。お疲れ様でした。)
この表現は、タクシーを降りる際に運転手さんに「수고하세요!(お疲れ様です!)」と言ったり、お店を出るときに店員さんに「수고하세요!(頑張ってください!)」と声をかけたりする際にも頻繁に使われる、非常に便利なフレーズです。
友人・年下へのタメ口:수고했어 (スゴヘッソ)
意味:お疲れ様
親しい友人や同級生、会社の直属の後輩など、タメ口(パンマル)で話す相手には「수고했어」を使います。「〜했어요」から「요」を取ると、パンマル(タメ口)になります。非常にカジュアルな響きなので、使う相手には注意しましょう。
【会話例】
A: 야, 오늘 알바 진짜 힘들었다. 먼저 갈게. 수고했어!
(やあ、今日のバイトまじで疲れた。先に帰るね。お疲れ!)
B: 어, 너도 수고했어. 조심해서 가.
(うん、あんたもお疲れ。気をつけて帰ってね。)
これから頑張る人へのエール:수고해 (スゴヘ)
意味:お疲れ、頑張ってね
「수고하세요」のタメ口バージョンが「수고해」です。友人や後輩に対して、自分が先に帰る際に「じゃあね、頑張って」というニュアンスで使います。
【会話例】
A: 나 도서관 이제 갈게. 너는?
(私、図書館もう行くね。あなたは?)
B: 난 1시간만 더 하고 갈 거야. 먼저 가. 수고해!
(私はあと1時間だけやってから行くよ。先に行って。頑張ってね!)
SNS時代の超短縮形:ㅅㄱ (スゴ)
意味:おつ
カカオトークなどのメッセンジャーアプリやオンラインゲームで、親しい友人との間で使われるスラングです。「수고」の子音である「ㅅ」と「ㄱ」だけを取った超短縮形。日本語の「おつ」と同じ感覚で使われます。当然ながら、フォーマルな場や目上の人には絶対に使えません。
【チャット例】
A: 오늘 게임 재밌었다. 나 먼저 잘게.
(今日のゲーム楽しかった。俺、先に寝るわ。)
B: ㅇㅇ ㅅㄱ
(うん、おつ)
【例文集】こんな時どう言う?リアルな会話シミュレーション
さらに具体的な状況を想定した例文を見て、理解を深めましょう。
<シチュエーション1:会社で上司より先に退社する>
あなた: 부장님, 저 먼저 퇴근해보겠습니다. (部長、お先に失礼いたします。)
上司: 그래, 오늘 하루도 수고했네. 조심히 들어가게. (ああ、今日一日もご苦労だったね。気をつけて帰りなさい。)
あなた: 네, 부장님도 수고하세요! (はい、部長もお疲れ様です!)
※上司が部下に「수고했네(スゴヘンネ)」と言うこともあります。「ご苦労だったな」というニュアンスです。
<シチュエーション2:アルバイト仲間との会話>
同僚: 와, 오늘 진짜 바빴다. 그치? (わー、今日マジで忙しかったよね?)
あなた: 응, 정말. 이제 정리하고 가자. 수고했어! (うん、本当に。もう片付けて帰ろう。お疲れ様!)
同僚: 너도 수고했어! (あなたもお疲れ様!)
<シチュエーション3:語学学校の先生への挨拶>
あなた: 선생님, 오늘 수업도 정말 재미있었어요. 수고하셨습니다! (先生、今日の授業も本当に楽しかったです。お疲れ様でした!)
先生: 아니에요. 열심히 들어줘서 고마워요. (いえいえ。熱心に聞いてくれてありがとう。)
【重要】「고생했어요」を使う前に知るべき注意点と正しい使い方
次に、もう一つの「お疲れ様」である「고생했어요」について掘り下げていきます。こちらは「수고했어요」よりも使い方に注意が必要な、デリケートな表現です。
「고생」が持つ「苦労」の重みとは
前述の通り、「고생(苦生)」は単なる「手間」や「労力」ではなく、精神的・肉体的に辛い経験や困難を乗り越えたことを指します。そのため、「고생했어요」は、相手が本当に大変な思いをしたことへの深い共感とねぎらいの気持ちが込められています。
- 長期にわたる一大プロジェクトを完遂した同僚へ
- 難関試験に合格した友人へ
- 大変な病気や怪我から回復した家族へ
- 苦労して子供を育て上げた親へ
上記のような、明らかに大きな困難を乗り越えた相手に対して使うのが適切です。
なぜ目上の人に使うのは失礼なのか?文化的背景を解説
「고생했어요」を目上の人に使うのが失礼とされる理由は、この言葉が「相手の苦労を評価する」というニュアンスを含むためです。相手がどれだけ大変だったかを、自分(目下)が判断し、評価するような印象を与えかねません。これは、日本語で目上の人に「ご苦労様」と言わないのと同じ理由です。
韓国では儒教の教えが根付いており、目上を敬う文化が日本以上に厳格な側面があります。相手の労をねぎらうつもりが、逆に「苦労をさせてしまった」と相手に感じさせたり、評価するような尊大な態度と受け取られたりするリスクがあるため、上司や先生、先輩などには使わないのが無難です。
注意!
上司に対して「부장님, 이번 프로젝트 정말 고생했어요.」と言うと、「部長、今回のプロジェクト、本当にご苦労様でした(大変でしたね、私が評価します)」という、非常に失礼なニュアンスで伝わる可能性があります。この場合は「수고하셨습니다」を使いましょう。
例外的に使える?「고생 많으셨습니다」の丁寧な使い方
原則として目上には使えない「고생」ですが、例外もあります。「많이(マニ / たくさん)」をつけ、最上級の敬語にした「고생 많으셨습니다(コセン マヌショッスムニダ)」という形です。
これは「大変ご苦労なさったことと存じます」という、非常に丁寧で相手の苦労を深く推し量る表現になります。例えば、定年退職される大先輩や、長年の功績を称えるスピーチなど、特別な状況で、相手への最大限の敬意と感謝を込めて使われることがあります。ただし、日常会話で頻繁に使う表現ではないため、使いどころは慎重に見極める必要があります。
相手の苦労を心からねぎらう表現バリエーション
「고생했어요」は、基本的には目上から目下、あるいは非常に親しい同等の関係で、相手の大変さをねぎらう際に使います。
- 고생했어 (コセンヘッソ): 「大変だったね、お疲れ様」【友人・後輩へ】
- 고생했어요 (コセンヘッソヨ): 「大変でしたね、お疲れ様でした」【後輩・親しいが年上の相手へ】
- 고생 많았어 (コセン マナッソ): 「本当に大変だったね」【友人・後輩へ】
- 고생 많으셨어요 (コセン マヌショッソヨ): 「大変お疲れ様でした」【後輩だが敬意を払うべき相手へ】
【例文集】感謝と敬意が伝わる「고생」の使い方
適切な状況で使えば、「고생」は相手の心に深く響く言葉になります。
<シチュエーション1:徹夜でレポートを完成させた後輩へ>
先輩: 이틀 밤이나 새웠다며? 정말 고생 많았어. 결과물도 훌륭해!
(二晩も徹夜したんだって?本当に大変だったね。成果物も素晴らしいよ!)
後輩: 아닙니다, 선배님. 도와주셔서 감사합니다.
(いえ、先輩。手伝ってくださってありがとうございます。)
<シチュエーション2:出産を終えた友人へ>
あなた: 아기 낳느라 정말 고생 많았어. 몸조리 잘해.
(赤ちゃん産むの、本当に大変だったね。体の養生をしっかりね。)
友人: 응, 와줘서 고마워.
(うん、来てくれてありがとう。)
<シチュエーション3:親に対して感謝を伝える>
息子/娘: 아버지, 저희 키우시느라 정말 고생 많으셨습니다.
(お父さん、私たちを育てるのに本当にご苦労様でした。)
父親: 뭘 그런 말을 다 하냐. 너희가 잘 커준 것만으로도 고맙다.
(何をそんなことを言うんだ。お前たちが立派に育ってくれただけでありがたいよ。)
수고했어요 vs 고생했어요 違いを徹底比較!一目でわかる早見表

この二つの言葉の使い分けが、韓国語コミュニケーションの鍵を握ります。
ここまで解説してきた「수고했어요」と「고생했어요」の違いを、一目で理解できるように比較表とフローチャートにまとめました。もうこれで迷うことはありません!
コアニュアンスの違い:「手間」か「苦難」か
項目 | 수고했어요 系 | 고생했어요 系 |
---|---|---|
漢字語 | 手苦 (수고) | 苦生 (고생) |
コアニュアンス | 日常的な手間、労力、骨折り | 精神的・肉体的な苦痛、困難、苦心 |
日本語訳 | お疲れ様 | ご苦労様、大変でしたね |
感情の重さ | 軽い・日常的 | 重い・特別 |
使える相手(対象)の明確な違い
相手 | 수고했어요 系 | 고생했어요 系 |
---|---|---|
目上(上司、先生など) | ◯ (수고하셨습니다) | ✕ (原則NG) |
同僚・先輩 | ◯ | △ (状況による) |
目下(後輩、部下など) | ◯ | ◯ |
友人・家族 | ◯ | ◯ |
状況別!どちらを使うべきか瞬時に判断できるフローチャート
「お疲れ様」韓国語 使い分け判断チャート
ねぎらいたい相手は目上の人ですか?
YES →
NO ↓
原則として「고생」は使わない!
↓
「수고하셨습니다」を使うのが最も安全で丁寧です。
相手は特別な苦労をしましたか?(受験、プロジェクト、出産など)
YES → 「고생했어요/고생 많았어」
NO → 「수고했어요/수고했어」
「お疲れ様」だけじゃない!気持ちが伝わる関連・応用フレーズ集

プラスアルファの一言で、もっと気持ちを伝えてみましょう。
「お疲れ様」と合わせて使うことで、より細やかな気遣いや気持ちを表現できるフレーズも覚えておくと、コミュニケーションの幅がぐっと広がります。
退勤時のスマートな一言:「先に失礼します」- 먼저 갈게요 (モンジョ カルッケヨ)
自分が先に帰る際に「お疲れ様です(수고하세요)」とだけ言うのではなく、「お先に失礼します」と一言添えるのが一般的です。より丁寧な言い方は「먼저 퇴근하겠습니다 (モンジョ テグナゲッスムニダ)」です。
【会話例】
A: 과장님, 저 먼저 갈게요. 수고하세요!
(課長、私、お先に失礼します。お疲れ様です!)
B: 그래요, 이대리. 내일 봐요.
(ええ、イ代理。また明日。)
相手を深く気遣う言葉:「ゆっくり休んでください」- 푹 쉬세요 (プク スィセヨ)
「푹(プク)」は「ぐっすり、十分に」、「쉬세요(スィセヨ)」は「休んでください」という意味です。疲れている相手に対して「お疲れ様でした。ゆっくり休んでくださいね」と付け加えることで、深い思いやりを伝えることができます。友人には「푹 쉬어(プク スィオ)」と言います。
【会話例】
A: 오늘 정말 수고 많으셨어요. 푹 쉬세요.
(今日、本当に大変お疲れ様でした。ゆっくり休んでください。)
B: 고마워요. 민수 씨도요.
(ありがとう。ミンスさんもね。)
努力を称賛する一言:「よくやったね」- 잘 했어 (チャレッソ)
仕事や課題などで良い結果を出した相手に対して、「お疲れ様」と共に使える褒め言葉です。目上の人には「잘 하셨어요 (チャル ハショッソヨ)」や「잘 하셨습니다 (チャル ハショッスムニダ)」を使います。
【会話例】
A: 선배, 저 이번 시험 합격했어요!
(先輩、私、今回の試験に合格しました!)
B: 진짜? 와, 잘 했어! 공부하느라 수고했네.
(本当に?わあ、よくやったね!勉強お疲れ様。)
プロジェクト完了後の一言:「大変でしたよね」 – 힘드셨죠 (ヒムドゥショッチョ)
「힘들다(ヒムドゥルダ)」は「大変だ、きつい」という意味の形容詞です。「大変だったでしょう?」と相手の苦労に共感を示す言葉で、「고생했어요」と似たニュアンスで使えます。相手に同意を求める「〜죠?(〜でしょう?)」の形なので、より柔らかく共感的な響きになります。
【会話例】
A: 드디어 프로젝트가 끝났네요. 다들 힘드셨죠?
(ついにプロジェクトが終わりましたね。皆さん、大変でしたよね?)
B: 네, 그래도 잘 끝나서 다행이에요. 모두 수고하셨습니다!
(はい、でも無事に終わってよかったです。皆さん、お疲れ様でした!)
【中級者向け】ネイティブ感覚を掴む!リアルな「お疲れ様」の使われ方
基本的な使い方をマスターしたら、さらに一歩進んで、ネイティブが日常でどのように「お疲れ様」を使っているのか、その感覚を掴んでいきましょう。
電話の最後に添える「수고하세요」の自然な使い方
ビジネスでもプライベートでも、電話を切る際の決まり文句として「수고하세요」がよく使われます。「では、失礼します」や「よろしくお願いします」といったニュアンスで、会話の締めとして非常に便利です。相手がお店や会社の担当者である場合、特に自然に使えます。
(レストランの予約電話の最後に)
店員: 네, 그럼 토요일 7시에 4명 예약되었습니다. (はい、では土曜日7時に4名様でご予約承りました。)
あなた: 감사합니다. 그럼 수고하세요~ (ありがとうございます。では、よろしくお願いします~)
タクシーやお店で感謝を伝える「수고하세요」
前述の通り、サービスを提供してくれた相手への感謝とねぎらいを込めて「수고하세요」は頻繁に使われます。これは「ありがとうございました」と同じくらい自然な挨拶です。
- タクシーを降りる時、運転手さんに「감사합니다, 수고하세요! (ありがとうございます、お疲れ様です!)」
- コンビニで会計を終えた後、店員さんに「수고하세요! (頑張ってください!)」
- 配達員から荷物を受け取った時、「네, 수고하세요! (はい、お疲れ様です!)」
意外と知らない?韓国で「お疲れ様」が不自然なNG場面
日本語では朝、出社した際に同僚に「おはようございます」の代わりに「お疲れ様です」と言うことがありますが、韓国ではこの使い方はしません。朝の挨拶はシンプルに「안녕하세요(アンニョンハセヨ)」です。まだ何も労力が生じていない段階で「수고하세요」と言うと、非常に不自然に聞こえます。
あくまで「수고(手苦)」や「고생(苦生)」は、何かしらの労力が発生した後に使われる言葉である、と覚えておきましょう。
まとめ:状況に応じた「お疲れ様」を使いこなし、韓国の人と心を通わせよう
今回は、韓国語の「お疲れ様」にあたる「수고했어요」と「고생했어요」について、そのニュアンスの違いから具体的な使い方まで、徹底的に解説しました。
この記事の重要ポイント
- ✔日常的には「수고했어요」系:迷ったらこちらを使いましょう。相手や時制に合わせて活用形(-했어요, -하셨습니다, -하세요, -했어)を使い分けるのが鍵です。
- ✔目上には「고생했어요」はNG:「ご苦労様」のニュアンスがあり、相手を評価するような印象を与えるため、原則として使いません。
- ✔「고생했어요」は深いねぎらい:大きな困難を乗り越えた相手に、心からの共感と敬意を込めて使う言葉です。
- ✔プラスアルファの一言:「푹 쉬세요(ゆっくり休んでください)」などを添えることで、より温かいコミュニケーションが生まれます。
たった一言の挨拶でも、その国の文化や価値観が反映されています。今回学んだ使い分けを意識するだけで、あなたの韓国語はより自然で、心のこもったものになるでしょう。最初は少し難しく感じるかもしれませんが、実際に使っていくうちに必ず身につきます。恐れずにどんどん実践して、韓国の人々との交流を深めていってください。