韓国の引越しトイレットペーパーで学ぶ韓国語

    1. 韓国歴史・文化

    飛行機の上からソウルの街並みを見たことがありますか。高層ビルが並んでいて結構圧巻です。でも近づいていくと、これ全てアパートなんですよ。

    そんな韓国の引越し事情とは?

    韓国の引越しトイレットペーパーで学ぶ韓国語

    韓国の住宅事情

    韓国では都会に近くなるほど一戸建てよりもアパートが人気であり、アパートに住むことが一種のステータスでもあります。

    アパートの広さは(ピョン)数で表され、1ピョンが1坪の広さになります。

    時々韓国の方から『何ピョンのアパートに住んでいるの?』と聞かれましたが、アパートの広さがイコールその家族の経済力を反映している、といっても過言ではないかと思われます。

    また、ソウルの漢江(ハンガン)より南にある강남(カンナム/江南)エリア、そうサイ(歌手)の강남스타일(江南スタイル)にも登場するエリアですが、高級イメージがあり江南にあるアパートに住むことが1番のステータスとなります。

    韓国の引越し事情

    引越し好き韓国人

    韓国では日本のように持家を手に入れて定住するよりも、仕事の都合や子供が生まれて生活環境が変わるたびに引っ越しすることが一般的です。

    私も結婚してから約10年の間で4回引っ越しをしましたよ。

    引越しパーティー

    引っ越しをすると周りの人から投げかけられる言葉が、『집들이(チプドゥリ)はいつするの?』

    チプドゥリとは引っ越しパーティーのことで、友達や親戚を新しい自宅に招き食事を振る舞うという主婦にとってはひどく頭の痛いイベントです。

    多い人では親戚を招き、旦那の仕事仲間、そして近所の友達、なかなか大変でしょう。

    引越しのプレゼント

    一方、チプドゥリに招待された客は一般的には、洗剤や石鹸、トイレットペーパーなどをお祝いに持って行きます。

    この手土産にはそれぞれ意味があり、洗剤や石鹸はその家の運が泡のようにブクブクと現れてくることを願い、トイレットペーパーは紙がスルスルっと出てくるように全てのことがスルスルと解決されることを願う意味があるのです。

    ただ招待した客がそれぞれ同じ手土産を持ってくれば新居がトイレットペーパーでうずもれてしまうので、あらかじめ『세제 휴지는 필요 없다~』(洗剤、ペーパーは必要ない)と宣言しておく主婦も多いです。

    韓国からの箱や家具が満載の引越しトラック。

    韓国からの箱や家具が満載の引越しトラック。

    韓国語での会話

    장민: 이사를 해야 하는데 시간도 없고 신경 쓸 일이 많네요.

    ジャンミン: 引っ越ししなきゃならないのに、時間もないし神経使うことが多いよね。

    영성: 포장이사를 불러 봐요. 짐 싸고 옮기고 푸는 것까지 다 해줘요.

    ヨンソン: ポジャンイサを呼んでみたら。 荷物をパックし運んでくれて、荷を解くまで全部やってくれるよ。

    장민: 근데 비싸지 않을까요?

    ジャンミン: でも高くない?

    영성: 전화 해봐요. 견적서를 보내달라고 하면 바로 보내줘요.

    ヨンソン: 電話してみたら。見積書を送ってほしいといえばすぐに送ってくれるよ。

    引越し業者

    포장이사포장は包装、이사は引っ越しという意味です。会話の通り、すべてお任せの引っ越し業者です。

    見積書の金額以外におじさん1人につき、10000ウォンほどの食事代をお昼前に手渡せば丁寧に行ってくれますよ。

    同じアジアの国でも慣習はまったく異なりますよね。引っ越し祝いにトイレットペーパー!

    まだまだ面白い違いはたくさんあります。そんな違いについて先生と話してみるのも楽しいかもしれませんね。

    引越しをすると引越しパーティーを開くのは日韓共通のようです。

    そこまでは同じですが、お祝いのプレゼントに文化の違いが大きく現れるんですよ。

    いったい韓国ではどんなプレゼントを持ってパーティーに行くのでしょうか?

    引っ越しパーティ

    嬉しい出来事があるとみんなでお祝いしたくなりますよね!

    その中でも新しく綺麗なお家へ引っ越しをすることは、新たな生活のスタートとも言えます。

    親しい友人・知人らと喜びを一緒に分かち合う風習が日本にも韓国にもあるのだと思います。

    韓国では周りに引っ越しの報告をすると必ず「引っ越しパーティーしなきゃね!」と言われます。

    しかも新婚の夫婦の場合は、職場の同僚や親しい友人から「早く引っ越しパーティーしてよ~」と可愛いおねだりをされる時もあります。

    ちなみにこれは失礼な表現ではなく、「うらやましい~」という気持ちが込められた軽い冗談だということは、韓国人はみんな知っています。

    韓国語で引越しパーティーは?

    引っ越しパーティーは韓国語で집들이(引っ越しパーティー:ジプットゥリ)と言います。

    韓国の집들이(引っ越しパーティー:ジプットゥリ)も日本と一緒で引っ越しをしたお家に招待された知人や友人たちが集まって美味しい料理を食べたり、会話をしたりします。

    また、招待された側の人がちょっとした贈り物を持って行くのも同じです。

    もし皆さんが、韓国人の友人から집들이(引っ越しパーティー:ジプットゥリ)に招待されたとしてみましょう。

    引越し祝いの贈り物

    「贈り物は何がいいのかしら?」と、悩ましいところですよね。

    たとえば日本では、新居購入・新築の場合と賃貸への転居の場合でマナーが変わったり、直接足を運ばず餞別だけを送るときもあります。

    そのときに選ぶ贈り物の相場は様々で、どういう関係かによっては少し頑張って購入しないといけない時もあります。

    定番はトイレットペーパー

    こういう時、韓国では휴지(トイレットペーパー)が定番になっています。

    日本ではあり得ない選択ですが、韓国の人たちはいろいろ考えたけど結局分からなくなった時にはみんな휴지(トイレットペーパー)を片手に집들이(引っ越しパーティー:ジプットゥリ)に行きます。

    安すぎる上に綺麗に包装されているわけでもないので、ちょっとどうなの?と思ってしまうかもしれませんが、휴지(トイレットペーパー)は日常生活の中でなくてはならない必需品であり、使っていくうちに無くなってしまう消耗品であります。

    そのため、휴지(トイレットペーパー)を要らないと言う人はいませんし、いくら一杯あってもいつかは無くなる物ということで、以前はとにかく집들이(引っ越しパーティー:ジプットゥリ)に来る人たちはみんな휴지(トイレットペーパー)を持ってくる人がほとんどでした。

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    他のプレゼントも

    でも、あまりにもみんなが휴지(トイレットペーパー)を買っていくので、少し多様化されてきていて、違う物にする人もいます。

    洗剤石鹸などの日用品をよく選ぶのですが、そういう場合のために大きなスーパーだけでなく小さいスーパーやコンビニでも売っている贈り物セットをよく見かけることが出来ます。

    日用品以外でもサラダ油スパムお肉ジュースなどの贈り物セットがありますが、こういった食べ物は집들이(引っ越しパーティー:ジプットゥリ)よりもお正月などに親戚の家を訪れる時に買っていくことが多いです。

    トイレットペーパーに込められた意味

    휴지(トイレットペーパー)を집들이(引っ越しパーティー:ジプットゥリ)の贈り物として選ぶ理由はもう一つあります。

    휴지(トイレットペーパー)がするするとほどくことができる様子から、これからどんなことがあっても上手くいきますようにという意味が込められているのです。

    今度韓国人の友人・知人の집들이(引っ越しパーティー:ジプットゥリ)へ招かれた時には휴지(トイレットペーパー)をプレゼントしてみてください。

    韓国人みたい~って、楽しいサプライズになるかもしれません。

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