【2025年最新版】韓国で人気の名前ランキング!改名文化から苗字の秘密、名付けの最新トレンドまで徹底解説
日本でも時代によって子供たちの名前に流行があるように、韓国でも子供たちの名前には流行があります。最近の韓国ドラマやK-POPアイドルの名前を見ても、時代を反映した名前が多いことに気づくでしょう。この記事では、韓国で人気の名前ランキング、名前にまつわる漢字のルール、そして日本とは少し異なる「改名」の文化や、独特な苗字の事情について深く掘り下げていきます。韓国の名前や文化に関心のある方はもちろん、これから韓国関連のコンテンツに触れる方にとっても興味深い情報をお届けします。
目次
韓国で人気の名前トップ10とその傾向
韓国でも、毎年新生児の名前ランキングが発表され、その時代の親たちがどのような願いを込めて名付けをしているのかが垣間見えます。近年の傾向としては、男女ともに発音が柔らかく、国際的にも通用しやすい名前が好まれるようです。また、漢字の意味だけでなく、ハングルで書いた時の響きや見た目も重視される傾向にあります。
近年の人気名前(男女混合)の例:
- 지우 (ジウ) – 賢さや優れた才能を願う意味合いで使われることが多い。
- 서준 (ソジュン) – 落ち着きがあり、リーダーシップを発揮するようなイメージ。
- 민준 (ミンジュン) – 賢明で才能豊かな人を想起させ、安定した人気。
- 서윤 (ソユン) – 女の子の名前として特に人気があり、優雅で美しい響き。
- 도윤 (トユン) – 道を切り開く、正しい道を歩むといった願いが込められることも。
- 서진 (ソジン) – 男女ともに使われることがあり、洗練された印象。
- 서연 (ソヨン) – 清らかで美しいイメージを持つ名前。
- 하윤 (ハユン) – 明るく、朗らかな響きが人気。
- 하준 (ハジュン) – 夏に生まれた子や、大きく成長してほしいという願いを込めて。
- 주원 (チュウォン) – 主となる、中心となるといった力強い意味合い。
これらの名前を見ると、「윤 (ユン)」や「준 (ジュン)」、「서 (ソ)」、「하 (ハ)」といった特定の音(ハングル)が好んで使われていることがわかります。それぞれの音に対応する漢字は複数存在し、親は子供への願いを込めて漢字を選びます。
例えば、「윤 (ユン)」という音に対しては、【倫・輪・潤・閏・尹・允・胤・鈗・淪・玧・論・盾】など、実に76個もの漢字が存在しました(2016年時点の情報に基づく)。これらの中には、日本ではあまり馴染みのない漢字や、読み方が難しいものも含まれています。同様に、「준 (ジュン)」の音に対応する漢字も【準・俊・准・駿・樽・竣・隼・墫・鈁】など、168個もの漢字がありました。このように、ハングルの音は同じでも、選択する漢字によって名前の持つ意味やニュアンスが大きく変わるのが韓国の名前の面白いところです。

韓国の伝統的な文様と名付けのイメージ
名前に使えない漢字とその理由
日本と同様に、韓国でも名前に使用できない漢字が定められています。これは、子供の将来を考えて、不吉な意味を持つ漢字や、発音が良くない漢字、社会生活で不便が生じる可能性のある漢字を避けるためです。例えば、以前の情報では【警・鈴・留・仙・税・影・乳・印・遊・枝・診・何・懸・崎・機・聖・下・支・幽・哉】などが挙げられていました。これらは一部であり、実際にはさらに多くの漢字が制限されています。
日本の場合、「常用漢字表」や「人名用漢字表」に基づいて使用できる漢字がある程度決まっており、「名前に使わない方が良い」とされる漢字はあっても、法的に「絶対に使ってはいけない」という厳格な禁止は比較的少ないです。一方、韓国では、人名用として指定された漢字以外は基本的に使用できず、指定外の漢字を使用したい場合は特別な手続きが必要になることがあります。その主な理由として、漢字が持つ本来の意味が名前に適していない、または社会通念上好ましくないとされる場合が多いようです。漢字の持つ意味の深さや複雑さが、このような制度にも影響を与えていると言えるでしょう。
漢字文化の日韓比較:名前から見える違い
日本人が読めないような韓国の漢字名に使われる漢字があるのは、単純に日本では常用されていない漢字であるケースや、同じ漢字でも日韓で使われ方やニュアンスが異なる場合があるためです。例えば、日本では一般的な漢字でも、韓国では名前に使われなかったり、逆のケースも存在します。日中韓で同じ漢字文化圏にありながら、それぞれの国で漢字の使われ方や意味合いが微妙に異なるのは非常に興味深い点です。漢字のルーツを辿ったり、各国での漢字語のバリエーションを比較したりするのも、言語学習の面白いアプローチの一つと言えるでしょう。
韓国における「改名」の文化と名前への意識
日本では「名前は親から授かった一生もの」という意識が強く、改名に対してはややハードルが高いイメージがありますが、韓国では比較的柔軟に改名が行われることがあります。もちろん、韓国でも占いや字画数を考慮して名前を付ける文化は存在しますし、子供への深い愛情を込めて名付けをする点では日本と何ら変わりありません。
私も子供たちの名前を考える際には、名付け辞典を何冊も読み比べ、漢字の意味や響き、画数などを徹底的に調べました。年代によって流行の名前があるのは日韓共通ですが、最終的には「子供が幸せでありますように」という親の気持ちが込められていることが最も重要なのでしょう。日本で「キラキラネーム」や「DQNネーム」といった言葉が生まれ、社会的な話題となることがありますが、韓国でも同様に個性的な名前や、時には改名を考えるきっかけとなるような名前の事例は存在します。以前は漢字を持たないハングルだけの名前が流行した時期もありましたが、近年では漢字の意味も重視する傾向が再び強まっているようです。
【ミニコラム】韓国の「キラキラネーム」事情は?
日本と同様に、韓国でも非常にユニークな名前や、外国語風の名前、あるいは古風すぎる名前などが話題になることがあります。これらが必ずしも「キラキラネーム」と否定的に捉えられるわけではありませんが、あまりにも社会通念から外れる場合や、子供がいじめの対象になる可能性がある場合などは、親が改名を検討するケースもあります。特に韓国では、名前がその人の印象や運命に影響を与えるという考え方が根強く残っているため、名前に対する意識は日本以上に敏感かもしれません。
会話例:改名する?しない?
가 (カ): 지우야, 이름이 지우가 아니면 어떤 이름으로 개명할거야?
ねえねえ、ジウ。名前がジウじゃなかったらどんな名前に改名する?
나 (ナ): 글쎄, 지우가 좋으니까 그렇게 생각한 적도 없어. 왜?
さあ、ジウがいいから、そんなふうに考えたこともなかったよ。どうして?
가 (カ): 개명할까 말까…고민하고 있어.
改名するかしないのか。悩んでるんだよね。
韓国人の名字:意外と少ない?その特徴と本貫制度
日本では佐藤さん、鈴木さん、高橋さんなど、約30万種類以上もの名字が存在すると言われています。これは世界的に見ても非常に多い数です。では、お隣の韓国ではどうなのでしょうか。
驚くかもしれませんが、韓国の名字の種類は非常に少なく、約286種類(文献により多少の差異あり)しかありません。その中でも特に多いのが、
- 김 (キム/金)
- 이 (イ/李)
- 박 (パク/朴)
- 최 (チェ/崔)
- 정 (チョン/鄭)
で、これらの上位5つの名字で全人口の過半数を占めてしまうほどです。そのため、学校のクラスや職場などでは、同じ名字の人が何人もいるのが当たり前の光景です。

韓国の伝統的な家系図のイメージと名字
フルネームで呼び合う文化
韓国ドラマなどを見ていても、「金さん!」と名字だけで呼ぶシーンはほとんど見かけないのではないでしょうか。もし「キムさん!」と呼んだら、周囲にいる多くのキムさんが振り返ってしまう可能性があるため、韓国では誤解を避けるためにフルネームで呼び合うのが一般的です。親しい間柄では名前だけで呼ぶこともありますが、公の場やビジネスシーンでは「キム・チョルスさん」のようにフルネーム、あるいは「チョルスさん」と名前+「さん(씨/ッシ)」で呼ぶことが多いです。
本貫(ポングァン):名字のルーツを示す重要な指標
韓国では、初めて会った人同士で自己紹介をする際、もし名字が同じだった場合、「どこの金さんですか?(어디 김씨이십니까? / オディ キムシイシムニカ?)」といった会話が交わされることがよくあります。これは単に同姓であることの確認ではなく、「본관 (ポングァン/本貫)」を尋ねているのです。
本貫とは、その氏族の始祖の発祥地、つまり日本でいうところの「本籍地」や「家系のルーツ」に近い概念です。例えば、同じ「金 (キム)」という名字でも、
- 金海 (キメ) 金氏
- 慶州 (キョンジュ) 金氏
- 金寧 (キムニョン) 金氏
など、多数の本貫が存在します。同じ名字であっても本貫が異なれば、血縁的には遠い関係とみなされます。かつて韓国では「同姓同本(同じ名字で同じ本貫)」の者同士の結婚は法律で禁じられていました。これは、近親婚を避けるための伝統的な慣習に基づくものです。1997年の法改正により、8親等以内の血族でなければ結婚が認められるようになりましたが、現在でも年配の方を中心に、同姓同本婚に対して慎重な考えを持つ人は少なくありません。
韓国語会話:本貫と結婚
수현 (スヒョン): 어 아까 얘기했던 여자 누구야?
お、さっき話してた子、誰?
우빈 (ウビン): 내 친구야. 이름은 김태희. 얼굴몸매 정말 죽이지.
友達。名前はキム・テヒ。顔もスタイルも本当に最高だろ。
수현 (スヒョン): 소개 좀 시켜주라.
紹介してくれよ。
우빈 (ウビン): 근데 태희 경주김씨인데. 너도 경주김씨잖아.
でも、テヒは慶州金氏だよ。お前も慶州金氏だろ。
수현 (スヒョン): 그래? 그럼 포기.
そうか。じゃ、諦めるよ。
この会話に出てくる「몸매 (モンメ)」は体つき、スタイルという意味です。「죽이다 (チュギダ)」は、基本的には「殺す」という意味の動詞ですが、スラングとして「最高だ」「素晴らしい」「イケてる」といった肯定的な意味で使われることもあります。この会話では後者の意味で使われています。
日本人にとっては少し信じられないような会話かもしれませんが、韓国では特に結婚を考える際には、相手の本貫を意識することが実際にあります。金さんや朴さんのように非常に多い姓同士であれば、本貫が同じでも8親等以上離れていれば結婚するケースもありますが、比較的少ない姓の場合は、同姓同本であれば結婚を避ける傾向が今でも残っていると言われています。
韓国の改名事情:なぜ名前を変えるのか?そのリアルな理由
日本では「親からつけてもらった大切な名前」という意識が強く、改名に対しては心理的な抵抗を感じる人が多いかもしれません。しかし、韓国では比較的改名が社会的に受け入れられており、実際に名前を変える人も少なくありません。私の韓国人の友人の中にも、これまでに2人が改名を経験しています。
韓国で改名するには、家庭法院(日本の家庭裁判所に相当)の許可が必要です。かつては改名の許可を得るのが難しい時代もありましたが、近年では個人の幸福追求権を尊重する観点から、改名を希望する理由が社会的にみて妥当であり、特に問題がないと判断されれば許可されるケースが増えています。
改名を考える具体的な理由としては、以下のようなものがあります。
- 名前が原因でからかわれたり、いじめられたりする:例えば、「김치국 (キムチグッ)」さん(漢字では金治国など良い意味でも)という名前は、ハングルだけ見ると「キムチのスープ」を連想させ、からかいの対象になることがあります。また、「김일성 (キムイルソン)」さんのように、歴史上の特定の人物(北朝鮮の元主席)と同じ名前であることで、社会生活で不快な思いをしたり、誤解を受けたりする場合も改名が認められやすいです。
- 発音が難しい、または聞き間違えやすい:名前の発音が一般的でなかったり、他の単語と混同されやすかったりする場合、日常生活で不便を感じることがあります。
- 漢字の意味が良くない、または時代に合わない:名付けられた当初は良い意味だと思っていた漢字が、後になって不吉な意味を持つことが分かったり、古風すぎる印象を与えるため現代的な名前に変えたいという理由も挙げられます。
- ありふれた名前で個性がなく、もっと自分らしい名前にしたい:同姓同名が多い、あるいは平凡な名前だと感じ、より個性的で自己表現に繋がる名前を求めるケースです。
- 姓名判断や占いによって、より良い運勢の名前に変えたい:韓国では日本以上に、名前が運勢に影響を与えると考える人が多く、開運を目的とした改名も少なくありません。
- 性同一性障害(トランスジェンダー)の方が、自認する性に合った名前に変更する:戸籍上の性別変更とともに、名前も変更するケースです。
- 仕事上の理由(芸名やビジネスネームなど):芸能活動やビジネスで、本名とは異なる名前を使用したいというニーズから改名を考える人もいます。
これらの理由で改名を申請した場合、裁判所は個々の事情を考慮して許可の可否を判断します。ただし、改名によって運気が必ずしも良くなるとは限りませんし、新しい名前に慣れるまで時間がかかることもあります。また、一度改名すると、一定期間(例えば2年間など)は再改名が認められないといった制限がある場合もあるため、韓国の人々も改名に関しては慎重に検討する傾向があります。最近では、改名の相談から法的手続きの代行までを専門に行う法律事務所やコンサルティング業者も多く見られます。

改名手続きが行われる裁判所のイメージ
ドラマから見る改名:『私の名前はキム・サムスン』
韓国の改名文化を理解する上で興味深いのが、2005年に放送され、最終回で視聴率50%を超える大ヒットとなったドラマ『내 이름은 김삼순 (ネ イルムン キムサムスン/私の名前はキム・サムスン)』です。このドラマの主人公、キム・サムスン(김삼순)という名前は、韓国では非常に古風で「ダサい」名前の代名詞とされています。
「サムスン(삼순)」という名前は、特に三姉妹の末っ子(三番目の娘)につけられることが多く、「次に生まれてくる子供こそは男の子であってほしい」という親の願いが込められている、といった俗説もあるほどです。ドラマの中で、主人公のサムスンは自分の名前に強いコンプレックスを抱き、改名を夢見ています。ある日、友達に名前のことでからかわれたサムスンが、泣きながらタクシーに乗り込むシーンがあります。
会話例:ドラマ『私の名前はキム・サムスン』より
택시 기사 (タクシー運転手): 학생, 복스럽게 생겨가지고 울긴 왜 울어? 남자친구가 속썩여?
お嬢さん、福々しい顔してるのにどうして泣いてるんだい?彼氏にでも酷いことされたのかい?
삼순 (サムスン): 친구들이 자꾸 내 이름이 촌스럽다고 놀리잖아요.
友達がずっと私の名前がダサいってからかうんです。
택시 기사 (タクシー運転手): 이름이 어때서… 삼순이만 아니면 됐지..
名前がどうしたってんだい…。「サムスン」って名前じゃなけりゃ、まあいいじゃないか。
ここで使われている言葉をいくつか見てみましょう。
- 택시 기사 (テクシ キサ):タクシー技士。運転手さんを少し敬った言い方です。
- 복스럽다 (ポクソロッタ):直訳すると「福がありそうだ」ですが、ふくよかで、丸顔の人に対して「福々しい」「愛嬌がある」といったニュアンスで使われることが多いです。必ずしも悪い意味ではありませんが、言われた本人が喜ぶとは限らないため、使い方には注意が必要です。
- 속썩이다 (ソクソギダ):直訳すると「心を腐らせる」。思い通りにならなかったり、うまくいかなかったりして、ひどく気を揉む、悩ませる、苦しませるという意味です。
- 촌스럽다 (チョンスロッタ):「田舎くさい」「ダサい」「野暮ったい」という意味の形容詞です。
この会話で、何も知らないタクシー運転手が、慰めるつもりで「サムスンって名前でさえなければ問題ないだろう」といった趣旨の発言をしてしまい、これにサムスンはさらに傷つき怒ってタクシーを降りてしまいます。このエピソードは、「サムスン」という名前がいかにネガティブなイメージを持たれているかを象徴しており、現代の韓国人であれば、このような名前であれば改名を考えるのも無理はない、という社会的な風潮を映し出しています。
韓国の改名申請:許可されるケース・されないケース
韓国で改名を希望する場合、どのような理由であれば許可されやすく、逆にどのような場合は許可されにくいのでしょうか。これはあくまで過去の事例に基づく傾向であり、個別の状況によって判断は異なりますが、いくつかの具体的なケースを見ていきましょう。
改名が許可された事例
事例1:コンピューター処理上の問題
名前に使われている漢字が非常に珍しい、あるいは複雑で、コンピューターシステムでの登録や処理に支障をきたす場合。「泍」という字が名前に使われていた人が、一般的な漢字と間違われやすく、オンラインサービスなどで問題が生じることを理由に申請し、許可されたケースがあります。
事例2:親族間の序列を表す名前からの変更希望
韓国には「行列字(항렬자/ハンニョルチャ)」または「トルリムチャ(돌림자)」といって、同じ一族の中で世代や兄弟間の序列を示すために、名前の一部に共通の漢字を使う伝統があります。この行列字が使われているものの、本人がその名前によって疎外感を感じたり、先祖が決めた行列字とは異なる名前を望んだりする場合に、改名が許可されることがあります。
事例3:主観的に平凡または時代遅れと感じる名前
自分の名前が非常にありふれていて個性を感じられない、あるいは古臭く時代に合わないと感じ、新しい名前に変えたいという主観的な理由でも、その思いが切実であると認められれば許可されることがあります。
事例4:性転換者の性別適合に伴う改名
性同一性障害の方が、戸籍上の性別記載を自認する性に訂正するのに合わせて、名前も新しい性別にふさわしいものに変更することを申請した場合、多くは許可されます。
改名が許可されなかった事例
事例1:非科学的・非合理的な理由による幼児の改名申請
両親が「満3歳の我が子が病気を患ったのは名前のせいだ」という理由で、「채현 (チェヒョン)」という名前を「다비 (タビ)」に変更したいと申請したケース。裁判所は、改名理由が非科学的かつ非合理的であり、「タビ」という名前も一般的でなく特異な響きを持つため、子供自身が成長して深く考えた上で意思表示できる年齢になるまで待つべきだと判断し、不許可としました。
事例2:短期間での度重なる改名申請
数ヶ月前に一度改名を許可された青年が、「新しい名前にしてから健康が悪化した」という理由を立て、何度も申請の趣旨を変えながら再改名を求めたケース。改名の意思が不安定であると見なされ、不許可となることがあります。
改名には正当な理由が必要
これらの事例からもわかるように、韓国で改名が比較的容易になったとはいえ、単なる気まぐれや軽薄な理由では許可されず、改名によって本人が受ける利益や社会的な影響などを総合的に判断して、それなりの正当な理由が必要とされます。それでも、日本に比べると個人の意思が尊重されやすい傾向にあると言えるでしょう。
日本では現在、「キラキラネーム」や「DQNネーム」などと称される個性的な名前も存在しますが、どのような名前であれ、基本的には家族がその子の幸せを願って付けた大切な名前であることに変わりはありません。そして、日本では改名に対して、どちらかと言えば否定的な見方や慎重な姿勢が一般的かもしれません。国によって名前に対する考え方や文化が異なるのは当然であり、日本や韓国に限らず、世界の様々な国の名前や改名事情について調べてみるのも、異文化理解を深める上で非常に興味深いことでしょう。

世界各国の名前文化の多様性
韓国語会話:改名の理由
가 (カ): 나, 개명하려고 하는데.
私、改名しようと思うんだけど。
나 (ナ): 왜?
どうして?
가 (カ): 한자가 어려우니까.
漢字が難しいから。
まとめ:名前から見える日韓文化の違いと共通点
この記事では、韓国で人気の名前、名付けに関する漢字のルール、そして日本とは異なる改名文化や苗字の事情について詳しく見てきました。日本では結婚すると女性が夫の姓に変わることが一般的ですが(夫婦同姓)、韓国では伝統的に夫婦別姓が基本です。夫婦の間に生まれた子供は、多くの場合、父親の姓を名乗ることになります。そのため、韓国人男性と結婚した日本人女性の私の姓は、結婚後も変わりません(ただし、子供の国籍や生活する国によって運用が異なる場合もあります)。
名前という非常に身近なテーマ一つをとっても、地理的には近い韓国との間に、興味深い文化の違いが見えてきます。しかし同時に、子供の幸せを願う親の気持ちや、名前が持つ力への意識など、国境を越えた共通点も感じられたのではないでしょうか。この記事が、韓国の文化や社会に対する理解を深める一助となれば幸いです。