【2025年最新版】韓国語能力試験(TOPIK) vs ハングル検定 徹底比較!あなたに最適なのはどっち?レベル・難易度・勉強法まで完全ガイド
「韓国語の資格を取りたいけど、韓国語能力試験(TOPIK)とハングル検定(ハン検)、どっちがいいの?」
韓国語学習者なら一度は抱くこの疑問。それぞれの試験には特徴があり、あなたの目的やレベルによって最適な選択は異なります。
この記事では、2025年最新情報に基づき、TOPIKとハングル検定を7つの重要ポイントから徹底比較!それぞれのレベル、難易度、試験内容、メリット・デメリット、さらには効果的な勉強法まで、あなたが最適な試験を選び、合格を勝ち取るための情報を網羅的に解説します。
目次
- 1 韓国語学習者必見!TOPIKとハングル検定、あなたの目的は?
- 2 韓国語能力試験(TOPIK)とは? – 世界が認める韓国語力の証明
- 3 ハングル検定(ハン検)とは? – 日本人学習者に特化した実用能力テスト
- 4 【徹底比較】TOPIKとハングル検定、7つの重要ポイントで違いを分析!
- 5 TOPIKとハングル検定、レベル対応関係の目安は?
- 6 【目的別】あなたにピッタリな韓国語試験はこれだ!
- 7 ダブル受験はアリ?TOPIKとハングル検定を両方受ける戦略
- 8 韓国語試験合格に向けた効果的な勉強法と対策ポイント
- 9 試験当日の心構えと持ち物チェックリスト
- 10 まとめ:自分に合った試験を選び、韓国語学習の目標を達成しよう!
韓国語学習者必見!TOPIKとハングル検定、あなたの目的は?
韓国語の資格試験として知られる「韓国語能力試験(TOPIK)」と「ハングル能力検定試験(ハングル検定)」。どちらも韓国語の実力を測るためのものですが、その目的や内容は大きく異なります。まずは、それぞれの試験がどのようなものなのか、概要をしっかり押さえましょう。
この記事でわかること
- TOPIKとハングル検定の基本的な情報(主催団体、目的、特徴)
- 各試験のレベル(級)構成、評価基準、試験科目、難易度の詳細
- TOPIKとハングル検定の具体的な違い(出題言語、有効期限、国際通用性など)
- あなたの目的やレベルに合った試験の選び方
- 各試験の効果的な勉強法と対策ポイント
韓国語能力試験(TOPIK)とは? – 世界が認める韓国語力の証明
韓国語能力試験(TOPIK:Test of Proficiency in Korean、トピック)は、大韓民国政府(教育部、国立国際教育院)が主催する、韓国語を母語としない外国人や在外韓国人のための韓国語運用能力を測定・評価する国際的な試験です。世界90カ国以上で実施されており、そのスコアは韓国の大学・大学院への留学、韓国企業への就職、さらには永住権申請など、様々な場面で公的な語学力の証明として活用されています。

TOPIKは世界中で実施される国際的な韓国語試験
TOPIKの概要と特徴
- 主催団体: 大韓民国教育部 国立国際教育院 (NIIED)
- 目的:
- 韓国語学習方法の提示、韓国語普及拡大
- 韓国語能力を測定・評価し、その結果を留学や就職などに活用
- 特徴:
- 問題文・解答用紙が全て韓国語で作成されている(初級のTOPIK Iの一部指示文を除く)。
- 実用的なコミュニケーション能力を重視。
- 国際的に広く認知されており、韓国での活動を目指す場合に有利。
TOPIKのレベル構成(TOPIK I, TOPIK II)と評価基準
TOPIKは、難易度によって「TOPIK I(初級)」と「TOPIK II(中・上級)」の2つのレベルに分かれています。それぞれのレベルの中で、取得した点数に応じて級が認定されます。
TOPIK I (初級レベル)
聞取り・読解の2科目で評価(各100点満点、合計200点満点)。
- 1級: 80点以上。自己紹介、買い物、簡単な日常会話ができる。約800語程度の基礎語彙を理解。
- 2級: 140点以上。郵便局や銀行など公共機関でのやり取り、私的・公的な状況での区別ができる。約1,500~2,000語の語彙を理解。
TOPIK II (中・上級レベル)
聞取り・読解・作文の3科目で評価(聞取り・読解 各100点満点、作文 100点満点、合計300点満点)。
- 3級: 120点以上。日常生活に不便なく、様々な公共施設の利用や社会的関係を維持できる。段落単位で表現・理解ができる。
- 4級: 150点以上。公共施設の利用や社会的関係の維持に必要な言語能力に加え、一般的な業務もある程度遂行可能。ニュースや新聞の平易な内容を理解。韓国の社会・文化に対する理解も求められる。
- 5級: 190点以上。専門分野における研究や業務遂行に必要な言語能力をある程度備える。公式・非公式な状況に応じた言語使用、専門的な文章や談話の理解・使用が可能。
- 6級: 230点以上。専門分野における研究や業務遂行に必要な言語能力を正確かつ流暢に駆使できる。ネイティブスピーカーと遜色ないレベル。ただし、完全にネイティブと同じという意味ではない。
TOPIKの試験科目と時間配分
TOPIKの試験は、レベルによって科目数と試験時間が異なります。
レベル | 科目 | 問題数 | 配点 | 試験時間 |
---|---|---|---|---|
TOPIK I | 聞取り (듣기) | 30問 | 100点 | 100分 |
読解 (읽기) | 40問 | 100点 | ||
TOPIK II | 聞取り (듣기) | 50問 | 100点 | 110分 (1時限) |
作文 (쓰기) | 4問 | 100点 | ||
読解 (읽기) | 50問 | 100点 | 70分 (2時限) |
※作文は、短文作成2問、中級レベルの論述1問(200~300字)、高級レベルの論述1問(600~700字)で構成されます。
TOPIKのメリット・デメリット
メリット
- 韓国の大学・大学院への正規留学や交換留学の際に必須または有利。
- 韓国企業への就職・転職、韓国内でのビザ取得(特定活動ビザ、永住権など)に有利。
- 韓国政府奨学金(GKS)などの応募資格になる。
- 世界中で認められているため、国際的な韓国語能力の証明になる。
- 作文能力を含む総合的な韓国語運用能力が測れる(TOPIK II)。
- 目標級が明確で、学習のモチベーションを維持しやすい。
デメリット
- 問題文が全て韓国語(TOPIK Iの一部指示文除く)のため、初心者には難易度が高い。
- 作文試験(TOPIK II)の対策が大変で、独学では難しい場合がある。
- 有効期限が成績発表日から2年間と定められている。
- スピーキング(会話)能力は直接測定されない(別途TOPIK Speaking Testが導入されつつある)。
- 試験結果が出るまでに1ヶ月以上かかる場合がある。
TOPIKはこんな人におすすめ!
- 韓国の大学や大学院に留学したいと考えている方
- 韓国企業への就職や転職を目指している方
- 韓国内での長期滞在や永住権取得を視野に入れている方
- 自分の韓国語能力を国際的な基準で客観的に評価したい方
- アカデミックな韓国語やビジネスレベルの韓国語を習得したい方
ハングル検定(ハン検)とは? – 日本人学習者に特化した実用能力テスト
ハングル能力検定試験(通称:ハングル検定、ハン検)は、特定非営利活動法人ハングル能力検定協会が主催する、日本語を母語とする人を主な対象とした韓国・朝鮮語の運用能力を測る試験です。1993年に日本で初めて実施された韓国・朝鮮語の検定試験であり、日本の学習環境や日本人が間違いやすいポイントなどを考慮して問題が作成されているのが特徴です。

ハングル検定は日本人学習者に馴染みやすい試験
ハングル検定の概要と特徴
- 主催団体: 特定非営利活動法人 ハングル能力検定協会
- 目的:
- 日本における韓国・朝鮮語学習の普及と質の向上
- 学習者の実力評価と学習意欲の向上
- 特徴:
- 日本語話者にとって学習しやすいように問題文が日本語で作成されている(準2級以上で一部韓国語の問題文あり、1・2級の聞き取りは韓国語のみ)。
- ハングルの基礎から、翻訳・通訳といった高度なレベルまで幅広く対応。
- 日本国内での韓国語能力の証明として認知度が高い。
- 合格すると資格に有効期限がない。
ハングル検定の級位(5級~1級)と評価基準
ハングル検定は、入門レベルの5級から、通訳案内士レベルの1級まで、5つの級が設定されています。級が上がる(数字が小さくなる)ほど難易度が高くなります。
-
5級 (入門レベル): 約480語の語彙。ハングルの読み書き、基本的な挨拶や自己紹介、簡単な質問と応答ができる。韓国語学習を始めたばかりの方向け。
合格ライン: 100点満点中60点以上 (筆記・聞き取り) -
4級 (初級レベル): 約1,070語の語彙。簡単な日常会話、短い文章の読み書きができる。身近な話題について話せる。
合格ライン: 100点満点中60点以上 (筆記・聞き取り) -
3級 (中級レベル): 約1,600語の語彙。日常生活でのコミュニケーションに困らない程度。まとまった文章の読解、自分の意見をある程度述べることができる。
合格ライン: 100点満点中60点以上 (筆記・聞き取り) -
準2級 (中上級レベル): 約2,200語の語彙。日常会話はほぼ問題なく、社会的な話題や抽象的な内容もある程度理解し表現できる。慣用句やことわざの知識も問われる。
合格ライン: 100点満点中70点以上 (筆記・聞き取り) -
2級 (上級レベル): 制限なし(目安として6,000語以上)。高度な内容の文章読解、ニュースやドラマの理解、複雑な話題について討論できる。韓国・朝鮮文化や社会に対する深い知識。
合格ライン: 100点満点中70点以上 (筆記・聞き取り) ※一次試験 -
1級 (最上級レベル): 制限なし。専門的な内容も含む高度な韓国・朝鮮語を駆使し、通訳・翻訳業務にも対応できるレベル。社会・文化全般への深い造詣。
合格ライン: 一次(筆記・聞き取り)100点満点中80点以上、二次(面接形式の会話能力試験)合格。
ハングル検定の試験科目と時間配分
ハングル検定は級によって試験内容と時間が異なります。聞き取り試験は全級で実施されます。
級 | 主な試験内容 | 試験時間 | 満点 |
---|---|---|---|
5級 | 聞き取り、筆記(ハングル、語彙、文法、読解) | 60分 | 100点 |
4級 | 聞き取り、筆記(ハングル、語彙、文法、読解、表現) | 70分 | 100点 |
3級 | 聞き取り、筆記(語彙、文法、読解、表現、書き取り) | 90分 | 100点 |
準2級 | 聞き取り、筆記(語彙、文法、読解、表現、書き取り、翻訳) | 100分 | 100点 |
2級 (一次) | 聞き取り、筆記(語彙、文法、読解、表現、書き取り、翻訳) | 100分 | 100点 |
1級 (一次) | 聞き取り、筆記(語彙、文法、読解、表現、書き取り、翻訳、通訳) | 110分 | 100点 |
1級 (二次) | 面接形式の会話能力試験(約10分) | – | 合否判定 |
※1級・2級の聞き取り問題は、問題文も韓国語で放送されます。準2級・3級の聞き取りは、問題文は日本語で放送されます。
ハングル検定のメリット・デメリット
メリット
- 問題文が日本語(一部上級レベル除く)なので、初心者でも取り組みやすい。
- 級が細かく分かれているため、自分のレベルに合わせてステップアップしやすい。
- 資格に有効期限がないため、一度取得すれば生涯有効。
- 日本国内での就職や進学(特に韓国語関連)でアピールポイントになる。
- 翻訳・通訳といった実践的な能力も評価される(上級)。
- 日本人学習者が間違いやすいポイントを意識した問題が出題される。
デメリット
- TOPIKに比べると、国際的な認知度は低い。
- 韓国の大学留学や現地就職では、TOPIKのスコアが求められることが多い。
- 作文問題は必須ではない(1級の筆記に一部記述あり)。
- 問題が日本語ベースのため、韓国語漬けの環境で学ぶ訓練にはなりにくい。
- 最高レベルの1級でも、TOPIK6級と比較するとやや到達点が異なる場合がある。
ハングル検定はこんな人におすすめ!
- 韓国語学習を始めたばかりの初心者で、まずは力試しをしたい方
- 日本国内での就職・転職や進学で韓国語スキルをアピールしたい方
- 自分のペースで着実にステップアップしたい方
- 趣味や教養として韓国語を学んでいて、学習の成果を形に残したい方
- 将来的に翻訳や通訳に興味がある方(上級レベル)
【徹底比較】TOPIKとハングル検定、7つの重要ポイントで違いを分析!
ここまでTOPIKとハングル検定のそれぞれの概要を見てきましたが、具体的にどこがどう違うのか、7つの重要なポイントに絞って比較してみましょう。この比較を通じて、あなたにとってどちらの試験がより適しているかが見えてくるはずです。

あなたの目的に合わせて最適な試験を選びましょう
比較ポイント早見表
比較項目 | 韓国語能力試験 (TOPIK) | ハングル検定 (ハン検) |
---|---|---|
① 目的・評価重点 | 韓国語の総合的運用能力、アカデミックな能力 | 日本語母語話者のための実用的な韓国語能力、正確な知識 |
② レベル設定 | TOPIK I (1-2級), TOPIK II (3-6級) | 5級, 4級, 3級, 準2級, 2級, 1級 |
③ 出題言語 | 韓国語 (一部指示文除く) | 日本語 (準2級以上で一部韓国語、1・2級聞き取りは韓国語) |
④ 主な試験科目 | 聞取り, 読解, 作文 (TOPIK II) | 聞取り, 筆記 (文法・語彙・読解・表現・翻訳等), 面接 (1級) |
⑤ 試験日程・回数 | 年3回 (日本国内) ※韓国や他国では異なる | 年2回 (6月・11月) |
⑥ 資格の有効期限 | あり (成績発表日から2年間) | なし |
⑦ 国際通用性 | 非常に高い | 主に日本国内で認知 |
比較ポイント1:試験の目的と評価の重点
TOPIKは、韓国語を母語としない人が、韓国で生活したり、学んだり、仕事をする上で必要な総合的な韓国語運用能力を測ることを目的としています。そのため、アカデミックな内容や、社会生活で実際に使われる多様な表現が問われます。
一方、ハングル検定は、主に日本語話者が韓国・朝鮮語をどれだけ正確に理解し、使えるかを測ることに重点を置いています。日本人学習者がつまずきやすい文法項目や、日韓翻訳・韓日翻訳など、より実用的なスキルも評価対象となります。
比較ポイント2:レベル設定と難易度カーブ
TOPIKはTOPIK I(1・2級)とTOPIK II(3~6級)の大きく2つの試験に分かれ、点数によって級が決まります。級が上がるにつれて、求められる語彙数や表現力は飛躍的に増大し、特にTOPIK IIの上級(5・6級)は非常に高いレベルが要求されます。
ハングル検定は5級(入門)から1級(プロレベル)まで、より細かく級が設定されています。そのため、学習の進捗に合わせて段階的に挑戦しやすく、モチベーションを維持しやすいと言えます。難易度の上がり方は比較的緩やかですが、準2級あたりから難易度が上がり、2級、1級は専門的な知識も必要となります。
比較ポイント3:出題言語と問題形式
これが最も大きな違いの一つです。TOPIKは、基本的に問題文、選択肢、指示文の全てが韓国語で書かれています(TOPIK Iの試験全体の指示など一部例外あり)。韓国語で考え、韓国語で解答する能力が求められます。
ハングル検定は、5級から3級までは問題文が日本語で、準2級以上になると韓国語の問題文も増えてきます。1級・2級の聞き取りは問題文も韓国語です。日本語で問われるため、韓国語の知識そのものが試される側面が強いです。
比較ポイント4:試験科目と求められるスキル
TOPIKは、TOPIK Iが「聞取り」「読解」、TOPIK IIが「聞取り」「読解」「作文」の科目で構成されます。特にTOPIK IIの作文は、自分の考えを論理的に韓国語で記述する高度な能力が求められ、対策が重要です。
ハングル検定は、「聞取り」と「筆記」が基本です。筆記試験には、語彙、文法、読解、さらには日本語と韓国語の翻訳(韓→日、日→韓)や書き取り問題などが含まれます。1級では面接形式の会話能力試験(二次試験)もあります。
比較ポイント5:試験日程・受験地・受験料
TOPIKは、日本では通常年3回(例:4月、7月、10月頃)実施されます。受験地は全国の主要都市です。受験料はTOPIK Iが5,500円、TOPIK IIが7,000円程度(2024年時点)。
ハングル検定は、年2回(通常6月と11月の第1日曜日)実施されます。受験地はTOPIKより多く設定されている場合があります。受験料は級によって異なり、5級が3,700円~1級が11,000円程度(2024年時点)。
※試験日程や受験料は変更される可能性があるため、必ず各試験の公式サイトで最新情報を確認してください。
比較ポイント6:資格の有効期限と国際通用性
TOPIKの成績証明書には有効期限があり、成績発表日から2年間です。期限が切れると、再度受験してスコアを取得する必要があります。国際的な通用性は非常に高く、世界中の多くの機関で韓国語能力の証明として認められています。
ハングル検定の合格資格には有効期限がありません。一度合格すれば、その資格は生涯有効です。国際的な通用性という点ではTOPIKに劣りますが、日本国内での認知度は高く、日本の企業や教育機関では評価されます。
比較ポイント7:対策のしやすさと教材の豊富さ
TOPIKは、過去問題が公式サイトで公開されており、対策本も多数出版されています。しかし、全て韓国語で出題されるため、ある程度の韓国語力がなければ対策自体が難しいと感じるかもしれません。特に作文対策は独学では苦労する人もいます。
ハングル検定も、公式テキストや過去問題集が充実しています。日本語での解説が多いため、初級者でも取り組みやすいでしょう。日本人学習者向けに特化している分、ポイントを押さえた学習がしやすいと言えます。
TOPIKとハングル検定、レベル対応関係の目安は?
「TOPIKの〇級は、ハングル検定だとどのくらいのレベル?」という疑問もよく聞かれます。これはあくまで目安であり、試験の性質が異なるため完全な対応は難しいですが、一般的に言われる対応関係は以下の通りです。
レベル対応目安 (参考)
- TOPIK 1級 ≒ ハングル検定 5級
- TOPIK 2級 ≒ ハングル検定 4級
- TOPIK 3級 ≒ ハングル検定 3級
- TOPIK 4級 ≒ ハングル検定 準2級
- TOPIK 5級 ≒ ハングル検定 2級
- TOPIK 6級 ≒ ハングル検定 1級 (ただし、1級は面接もあり、より実践的なコミュニケーション能力が問われる)
注意点: TOPIKは総合的な運用能力、特に読解と作文(II)を重視するのに対し、ハングル検定は日本語を母語とする学習者向けの正確な知識や翻訳能力も評価します。そのため、同じ級でも得意不得意によって体感難易度は変わることがあります。
【目的別】あなたにピッタリな韓国語試験はこれだ!
さて、ここまで様々な角度からTOPIKとハングル検定を比較してきました。結局のところ、どちらの試験を選ぶべきかは、あなたの学習目的や将来の目標によって異なります。ここでは具体的なケース別に、どちらの試験がより適しているかを見ていきましょう。
Case 1: 韓国の大学に留学したい、韓国企業で働きたい
→ 迷わず 韓国語能力試験 (TOPIK) を目指しましょう!
韓国の大学・大学院への入学や、韓国企業への就職においては、TOPIKのスコア提出が必須、または非常に有利になる場合がほとんどです。特に、正規留学ではTOPIK 3級~4級以上、有名大学や大学院、大手企業では5級~6級が求められることもあります。国際的に通用するTOPIKの資格は、あなたの韓国での夢を実現するためのパスポートとなるでしょう。
Case 2: 日本国内での就職・転職で韓国語スキルを活かしたい
→ ハングル検定 がおすすめです。TOPIKももちろん評価されます。
日本国内の企業で韓国語スキルをアピールしたい場合、ハングル検定の資格は十分に評価されます。特に3級以上を持っていると、履歴書でアピールできるでしょう。有効期限がないため、一度取得すれば長く活用できます。もちろん、TOPIKの高スコアも強力なアピールになりますので、企業の求めるレベルや国際性を考慮して選択するのも良いでしょう。
Case 3: K-POPや韓流ドラマをもっと楽しみたい、趣味で学びたい
→ まずは ハングル検定 から挑戦してみるのがおすすめです。
趣味や教養として韓国語を学んでいる方には、日本語で問題が出題されるハングル検定が取り組みやすいでしょう。5級や4級からスタートして、徐々にステップアップしていくことで、学習の成果を実感しやすく、モチベーション維持にも繋がります。字幕なしでドラマを理解したり、好きなアイドルの言葉を直接理解できるようになったりする喜びは格別です。
Case 4: まずは基礎から、自分の実力を試したい初心者
→ ハングル検定 5級または4級 が最適です。
韓国語学習を始めたばかりで、ハングルの読み書きや基本的な挨拶ができるようになった段階であれば、まずはハングル検定の入門~初級レベルに挑戦してみましょう。学習の到達度を確認し、次の目標設定に役立ちます。TOPIK I も初級レベルですが、全て韓国語での出題となるため、ある程度学習が進んでからの方が取り組みやすいかもしれません。
ダブル受験はアリ?TOPIKとハングル検定を両方受ける戦略
TOPIKとハングル検定は、それぞれに異なるメリットがあるため、両方の試験を受けるという選択も非常に有効な戦略です。
ダブル受験のメリット
- 総合的な韓国語能力の向上: TOPIK対策で培われる読解力や作文力、ハングル検定対策で培われる正確な文法知識や翻訳力など、両方の試験対策をすることで、よりバランスの取れた韓国語能力が身につきます。
- 多様なニーズへの対応: 国内外での活動や、アカデミックな場面、実用的な場面など、様々な状況に対応できるスキルを証明できます。
- 学習モチベーションの維持: 試験の時期や特性が異なるため、目標を複数設定することで学習の継続的なモチベーションに繋がります。
- 弱点の補強: 一方の試験で苦手だった分野を、もう一方の試験対策を通じて強化することができます。
例えば、まずはハングル検定で基礎を固め、日本語での理解を深めた後に、TOPIKに挑戦してより実践的な韓国語運用能力を高める、といったステップアップも考えられます。あるいは、TOPIKで高い級を取得した後、ハングル検定の翻訳問題などに挑戦して、より専門的なスキルを磨くという道もあります。
韓国語試験合格に向けた効果的な勉強法と対策ポイント
どちらの試験を選ぶにしても、合格のためには計画的な学習と適切な対策が不可欠です。ここでは、TOPIKとハングル検定、それぞれに特化した勉強法と、共通して役立つ学習のコツをご紹介します。
TOPIK対策:総合的な韓国語運用能力を鍛える
TOPIKは、韓国語で情報を理解し、表現する総合力が問われます。
聞き取り (듣기) 対策
- 過去問や模擬試験の音声教材を繰り返し聞く。
- シャドーイング(音声を聞きながら追いかけて発音する練習)でリスニング力と発音を同時に鍛える。
- ニュースやドラマ、ラジオなど、多様な韓国語の音声に触れる機会を増やす。
- 会話の流れや話者の意図を把握する練習をする。メモ取りの技術も重要。
読解 (읽기) 対策
- 長文読解に慣れるため、多くの韓国語の文章を読む(新聞記事、エッセイ、小説など)。
- 時間配分を意識し、速読・精読のスキルを磨く。
- 設問のパターンを理解し、解答の根拠を本文中から見つける練習をする。
- 語彙力強化が不可欠。特にTOPIK IIでは専門的な語彙も必要。
作文 (쓰기) 対策 (TOPIK II)
- 短文作成問題(穴埋め、グラフ説明など)は、出題形式に慣れ、正確な文法で簡潔に書く練習。
- 論述問題は、与えられたテーマに対して自分の考えを構成し、論理的に記述する練習。
- 序論・本論・結論の構成を意識する。
- 多様な接続詞を使いこなし、表現豊かな文章を目指す。
- 原稿用紙の使い方(マス目の使い方、段落分けなど)をマスターする。
- 模範解答を参考にし、良い表現をストックする。
- 実際に書いてみて、先生やネイティブスピーカーに添削してもらうのが効果的。
ハングル検定対策:日本語を活かした正確な知識を身につける
ハングル検定は、日本語母語話者の視点から韓国語の正確な理解と運用を測ります。
各級別の対策ポイント
- 5級・4級: ハングルの読み書き、基本的な単語・文法を確実に覚える。公式テキストや単語帳を活用。
- 3級: 日常会話レベルの語彙・文法を習得。助詞や語尾の使い分け、不規則活用などを正確に。
- 準2級: 慣用句や四字熟語、ことわざなども出題範囲。より自然な韓国語表現を学ぶ。
- 2級・1級: 高度な語彙力、読解力に加え、日韓・韓日翻訳のスキルも重要。社会・文化に関する知識も深める。1級は面接対策も必須。
翻訳・通訳問題へのアプローチ (上級)
- 直訳ではなく、自然な日本語・韓国語に訳す練習をする。
- 文脈を正確に理解し、ニュアンスを伝えることを意識する。
- 多様な分野の文章に触れ、表現の幅を広げる。
共通する学習のコツ
- 語彙力強化: 単語帳やアプリを活用し、毎日コツコツ覚える。例文と一緒に覚えると効果的。
- 過去問演習: 試験の形式や時間配分に慣れるために必須。繰り返し解き、間違えた箇所は徹底的に復習する。
- 学習習慣の確立: 毎日少しでも韓国語に触れる時間を作る。スキマ時間を有効活用する。
- バランスの取れた学習: 聞取り・読解・単語・文法など、偏りなく学習する。
- アウトプットの機会を作る: 独り言を韓国語で言ってみる、日記を書いてみる、韓国語話者と会話するなど、実際に使う練習をする。
- モチベーション維持: K-POP、ドラマ、映画、旅行など、好きなことを通じて韓国語に触れ、楽しみながら学習を続ける。
試験当日の心構えと持ち物チェックリスト
万全の準備をしても、試験当日に慌ててしまっては実力を発揮できません。心構えと持ち物を事前に確認しておきましょう。
心構え
- 前日は十分な睡眠をとる。
- 時間に余裕をもって会場に到着する。
- 試験開始前にトイレを済ませておく。
- 難しい問題に固執せず、わかる問題から確実に解く。
- 時間配分を意識し、最後まで諦めない。
- 深呼吸をしてリラックスする。
持ち物チェックリスト
- 受験票
- 身分証明書 (写真付き)
- 筆記用具 (HBの鉛筆またはシャープペンシル、消しゴム)
※TOPIKは会場で配布される専用ペンを使用する場合あり - 腕時計 (辞書機能や計算機能のないもの)
- (必要な場合) マスク
- (必要な場合) 羽織るもの (会場の温度調節のため)
- 飲み物 (試験中の飲用は監督官の指示に従う)
※持ち物については、必ず受験する試験の公式案内を確認してください。
まとめ:自分に合った試験を選び、韓国語学習の目標を達成しよう!
韓国語能力試験(TOPIK)とハングル検定は、それぞれ異なる特徴と目的を持つ韓国語の資格試験です。
留学や韓国でのキャリアを目指すならTOPIK、日本国内での活用や着実なステップアップを目指すならハングル検定が、一般的には適していると言えるでしょう。
しかし、最も大切なのは、あなた自身の学習目的や目標、現在のレベル、そして将来のビジョンに合わせて最適な試験を選択することです。この記事で解説したそれぞれの試験の詳細な情報や比較ポイントを参考に、じっくりと検討してみてください。
どちらの試験を選ぶにしても、目標を設定し、計画的に学習を進めることが合格への近道です。時にはK-POPやドラマを楽しみながら、モチベーションを高く保ち、韓国語学習の旅を続けてください。
あなたの韓国語学習が実りあるものとなり、目標とする資格を取得できることを心から応援しています! 화이팅! (ファイティン!)