韓国ドラマによく出る보약/ポヤク・補薬ってどんな味?

    1. 韓国語ドラマ・アイドル

    韓国ドラマを見ていると、体にいい薬だといってプラスチックのパックに入った液体を見たことはありませんか?

    これは 보약(ポヤク、補薬)といいますが、一体何なんでしょう?色もすごい色をしていて、未知の飲み物ですよね。

    韓国ドラマによく出る보약/ポヤク・補薬ってどんな味?

    보약とは

    韓方のお薬

    보약(ポヤク、補薬)は韓方で、体の全体的な機能を調整したり体調が悪い時に飲みます。

    西洋医学の治療という概念というよりは、根本的な体質改善だったり、不調を整える、滋養強壮という感じです。

    韓方院(한의원)や、補薬を作る専門のお店で作ってくれます。

    体調に合わせてブレンド

    作る手順としては、まず体の全体的な状態を伝え、不調な部位、原因などを探っていきます。それを基に、薬草や食材をブレンドし、長時間まるまる煮出して液体状にします。

    これがビックリするほど高いんですよね。ブレンドする材料にもよると思いますが、2週間分で軽く2,3万円は超えます。

    ですがこれは少なくとも2週間~1カ月飲み続けないと効果がないので、大量に作ってもらってパウチ状にしてもらうんです。

    家族の健康のために

    高いということもありますがとても貴重な栄養剤なので、補薬は年配の方たちが健康を気遣う自分の息子や娘婿のために処方してあげるというイメージが強いです。

    国際結婚した日本人妻と韓国人夫のカップルが、ある知り合いの人に

    「あちらの 시부모님(舅・姑)があなたのために補薬を作って送ってくれたら、その時は本当に娘のように大切に考えてくれてるってことだよ。」

    と言われているのを聞いたことがあります。補薬は、それほど貴重なものなんですね。

    補薬の味

    面白い韓国ドラマを見ながら変な顔をしている黄色いシャツを着た男性。

    それでは、肝心の味はどうなんでしょう?

    色は、茶色っぽかったり緑っぽかったり、微妙な色が多いのが正直なところです。私も自分で買ったことはありませんが、友人が親に作ってもらったのを1袋、というか一口飲んだことがあります。

    体に良くても…

    その時は「붕어(フナ)」の補薬でしたが、体質改善・気力快復・貧血・消化器官など、様々な効果があるものだと教えてもらいました。

    体にいいから飲んでみて、と言われて飲んでみました。日本語でも「良薬は口に苦し」という言葉がありますが、補薬は苦いどころのもんじゃありません!!

    飲みきるには見張りが必要

    フナのほかにも、様々な食材・薬草をそのまますり潰して煮だしているので、言葉では表現しようのないとてつもない味がするんです。

    いくら体にいいとはいえ、飲もうとすると拒絶反応が起こります。

    これは、普通の韓国人も進んで飲みたい味ではないらしく、毎日飲む時に誰かが横で全部飲むまで見てないと無理だという程です。

    だからドラマでも、必ずお母さんとかが息子の横で飲ませるという絵になるんですね。

    ブレンドで飲みやすく

    韓国語では「입에 쓴 약이 병에는 좋다」「쓴 것이 약」「쓴 약이 더 좋다」などの表現がありますね。

    ですが、やはりおいしくないといくら体にいいと言っても飲むのが一苦労。最近では、体にいい果物を一緒にブレンドして、なるべく飲みやすい味にしてくれるところもあるそうです。

    よく使われるのは、梨、りんご、はちみつなどでしょうか。通常の補薬よりは、甘みが加わって、とても飲みやすくなるはずです!

    補薬を比喩的に使う言葉

    韓国の路上でリンゴを持つ年配の夫婦。

    またこうした補薬の性格から派生して、比喩的に使う言葉もたくさんあります。さきほど見たように、元々の補薬の意味は「身体の全体的な機能を調節し回復させる薬」です。

    ここから派生して、「摂取すると心身を疲れを回復させるのにいいもの」といった意味合いで「보약」が使われます。

    パビ ポヤギダ

    밥이 보약이다.

    ご飯が補薬だ。

    キムチヌン ポヤギダ

    김치는 보약이다.

    キムチは補薬だ。

    ジャミ ポヤク

    잠이 보약

    睡眠が補薬

    ポヤク ドゥラマ

    보약드라마

    補薬ドラマ

    ご飯やキムチは食べ物で、食べると体にいいので本来の補薬の意味から想像しやすいですよね。睡眠も、食べるものではないけれど、摂取すると体にいいという意味がよく分かります。

    面白いのはドラマにも補薬が使われるということです!

    これは、見ているとほろ苦さや悲しさもあったりするけど、見終わると心もスッキリ、癒された気分になる、くらいの意味合いで使われているようです。

    ドラマを見てるだけで体や心の調子が整ったらすごく嬉しいですね!

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